博報堂生活総合研究所は、このたび、生活者が選ぶ“2017年ヒット予想” をまとめました。
本レポートは、今年、世の中で注目されたと思われる商品やサービス、コンテンツなどを生活者に提示し、「2017年以降、話題になりそう/人々の生活に普及・浸透していそう」と思うかを調査。「そう思う」「ややそう思う」という予想の強弱を反映するよう結果をポイント化したランキングとヒット予想の理由を分析し、“2017年ヒット予想” として傾向をまとめました(調査詳細は4ページを参照)。
“2017年 ヒット予想” のキーワードとして、博報堂生活総研は【サンキュー・テック】を掲げています。ランキングでは、生活者を「補助」「代行」「拡張」など多様に支援してくれる“生活者支援系テクノロジー” が上位に挙がっており、これからの時代に生活者が求めるテクノロジーをこのように名付けました。
なお、“2017年 ヒット予想” と合わせ、「2016年、ヒットした/話題になった」と思うものも調査しています。「リオ五輪」(1位)のほか、「AR(拡張現実)ゲーム(ポケモンGOなど)」(2位)、「君の名は。」(4位)、「シン・ゴジラ」(10位)が上位に挙がるなど、異次元のエンターテインメントがヒットした年と生活者に捉えられていることがわかりました。
「補助」してくれるテクノロジー
1位の「自動運転システム搭載車」への生活者の期待は高齢者などの運転時の事故防止が中心であり、人間のミスを「補助」することです。同様の「補助」が期待されているものとしては、介護領域での人材不足の解消につながる「暮らしの支援ロボット」(12位)やシニア層の家事負担の軽減につながる「シニア向け家電」(19位)などがあります。「電動アシスト自転車」(26位)は子供や重い荷物などを乗せての移動が大変な子育てママにとって、今や生活必需品になっています。
「代行」してくれるテクノロジー
災害地や危険な場所、これまで見られなかった魅力的な場所の映像を撮影できる「ドローン」(4位)や、日々の買い物が苦痛になっている高齢者や時間的余裕のない共働き・子育て層にとって買い物の革命的サービスともいえる「ネットスーパー」(5位)など、人間がやらずに済ませたい仕事を「代行」するものが上位に挙がっています。
「拡張」してくれるテクノロジー
「自動翻訳技術」(13位)は外国人と一定のコミュニケーションができるということで、人間の能力を「拡張」するテクノロジーとしてわかりやすいものだといえます。いろいろなものに組み込まれていくことが予想される「AI(人工知能)技術」(2位)や家電の遠隔操作などが可能になる「IoT(Internet of Things) 」(16位)も人間の能力を「拡張」してくれるテクノロジーとして、今後ヒットすると予想されています。