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ヒット習慣予報 vol.55 『うまい代打飯』

2019.01.15
#トレンド#マーケティング

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの楠田です。

みなさん、年末年始はいかがお過ごしでしたか。私は、おせち+お酒→寝る→おせち+お酒→寝る→おせち+お酒・・・と完全に堕落した生活を送っておりました。完全にそのせいなのですが、年末年始で3キロも太ってしまいました。年明けから、運動しつつ、ちゃんと食生活を見直して、元の体重に、いや、今年こそは、、、と例年通り、意気込んでおります。(笑)

さて、今回のテーマは、私みたいな人にもってこいの「うまい代打飯」です。うまい代打飯とは、その名の通り、代打なのに、おいしいご飯のことです。色々調べてみると、様々なうまい代打飯があり、それらが最近、とってもおいしくなってきているとのこと。では、実際に、どのようなものなのか、具体的に見ていこうと思います。

まず、「うまい代打肉」。いま、アメリカの西海岸では、健康的なハンバーガーが注目を集めているようです。ハンバーガーなのに、カロリー、そして、コレステロールが低いようです。それはなぜか。パテが、肉ではないからです。肉を全く使わずに、大豆やえんどう豆などを主原料とし、植物だけを使用しています。ただ、これが、よくある乾燥大豆ミートやもどき肉とは大きく異なり、見た目もかなり本物に近く、代打肉だと言われなければ、気づかない人もいるほど、うまいようなので、驚きです。

続いて、「うまい代打鰻」。近年、鰻は、絶滅の危機にあると言われたりする影響から、価格が高騰してきています。広告、習慣の原点とも言われている、土用の丑の日には、奮発するか、我慢するか、の選択を迫られる状況です。そんな中で、注目を集めたのが、うなぎの蒲焼をイメージして作られた魚のすり身で作った練り物製品。本当に鰻っぽい、本物と間違えるのでは、と言われるほど、再現度が高く、実際に鰻の皮の焼け具合も実に忠実に再現されています。また、実際に鰻ではないので、価格も本物の鰻よりだいぶお安くなっています。

そして最後は、「昆虫食」。実は、近年、昆虫食はとても注目を集める存在になってきており、さらに、口コミ分析をみると、流行の兆しが見えてきていることも伺えます。

出典)Google Trends(※検索キーワード:昆虫食)
出典)Topic Finder(※検索キーワード:昆虫食・2018/1/11~1年間)

その背景には、地球が再び氷河期に突入する可能性が指摘されていることや、このまま人口が増え続けると食糧難になってしまう、などと言われていることがあります。そのような状況に陥ってしまった場合、足りない食料を補うものとして、注目を集めているのが「昆虫」なのです。コオロギのプロテインやパスタ、バッタのチョコなどがあり、栄養価がとても高いようです。また、昆虫食の自動販売機が人気を集めるなど、これからより、注目されていくことになっていくでしょう。

このように、「うまい代打飯」が増えてきている理由としては、「食における幸福度の見直し」にあると思います。これまでは、健康的な食事のために、何か別のものに食事を置き換えたり、高い商品だからといって、購入することを諦めたり、栄養があるからといって、美味しくないけど食べたりすることが普通だったように思います。ただ、それでは食における幸福度が低く、継続し、習慣化することが難しいことが多かったように感じます。その点、「うまい代打飯」は、様々なことを我慢せずにおいしい食事をできる点が受け入れられやすいのではないでしょうか。

このように「うまい代打飯」は、今後ますます広がっていくことが予想され、様々なビジネスチャンスがあると考えます。

◎「うまい代打飯」によるビジネスチャンスの例
■うまい代打レストランがオープンする。
■太らないスイーツ(代打スイーツ)を開発する。
■精進料理や完全食などを、もっと美味しくして、代打飯の代表格としていく。
■規制がかかっている、生レバーなどの代打飯を開発し、楽しめるようにしていく。
など。

こんな記事を書いていたら、とってもお腹がすいてきました。早く、ダイエットができる手軽にうまい代打飯を食べられるようにならないかな、と年末年始で太った私は、切に願っております。

楠田勇輝(くすだ・ゆうき)
統合プラニング局
ヒット習慣メーカーズ メンバー

2011年 博報堂に入社。
入社以来、マーケティング職に従事し、お得意先や世の中の課題と向き合う。基本、テレビっ子。ドラマと、阪神タイガースをこよなく愛し、阪神の勝ち負け次第で翌日の気分がちょっと違う虎吉。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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