加藤 あおい
博報堂生活総合研究所 研究員
突然ですが、「(緊張して)ドキドキする」と英語で何と言うかご存じですか?「I have butterflies in my stomach.」と言うそうです。(もちろん、他にもたくさん言い方はあると思います。)先日仕事で海外のクライアント様とお話する際に申し上げたかったのですが、言えそうなのに、全く言えず…もどかしい経験をしました。皆さんも「言えそうで意外に言えない英語」に遭遇した経験はないでしょうか?
そこで今回のフックワードは「英語で」です。ヤフー株式会社が提供するデータ分析ツール「DS.INSIGHT」を使って、2021年1年間の「英語で」を含む検索データから「英語で」を含む検索結果の上位ランキングを年代別に比較してみたいと思います。みなさんがもどかしい思いをした英語はランクインしているでしょうか?
では、早速見ていきましょう。まずは、年代共通で検索されていたキーワードをチェックしていきます。
「行ってらっしゃい」という玄関先でのあいさつが、最も多く検索されています。留学先や海外出張の際に、ルームメイトや同僚にかける言葉として検索されていそうですね。また、日本では観光地で働く人が外国人観光客に対してかける言葉として検索している方も多そうですよ。Yahoo!知恵袋で、観光地で働かれている方が「行ってらっしゃいは英語でなんて言えばよいのでしょうか?」と質問されていた投稿が複数ありました。
また、「ふりかけ」もランクインしていますね。「ふりかけって英語で言いたいタイミングある?」と思ってしまいましたが、更にデータを分析すると、この検索をする人たちは同時にEMS(国際スピード郵便)の送り状の書き方を検索しているようです。海外にいる家族や知り合いに故郷の味を届けるための検索だったのですね。実際にこのキーワードで検索してみると、伝票になんと記入すべきか解説する記事がヒットします。
では次に、年代ごとに区切ってチェックしていきましょう。
10代は、英作文に出てきそうなフレーズが並んでおりますが、「環境に優しい」とは令和的。平成の世に学生を謳歌した私は一度も調べたことがなかったような気がします。
20代は、「一周年記念」がランクイン。カップルで記念日をお祝いしている姿が微笑ましいですね。(私も20代ですが、そんな甘い記憶ははるか昔。)
30・40代ともにランクインしている「元気ですか?」は、コロナ禍らしいですね。海外にいる人とお互いの体調を気遣う機会が多くみられたのかもしれません。
40代は、出張・業務での渡航が多いからか、「写真を撮る」が10位にランクインしていますね。コロナ禍でもビジネス目的での渡航は徐々に増えつつありますよね。
「緊急事態宣言・人種差別・持続可能・謙虚」など、当時の時事にまつわる単語が並びます。また、60代で多く検索されている「サツマ(Satsuma)」は、温州ミカンのことだそうです。
今回は「英語で」を含む検索結果の上位ランキングを年代別に比較してきましたが、みなさんはいくつ言えましたか?わからなかったものは、この機会にぜひ検索してみてくださいね。
2019年博報堂入社。マーケティングプラナーとして食品・美容・トイレタリー・製薬・金融など幅広い領域を担当したのち、2022年より博報堂生活総合研究所に所属。