こんにちは。ヒット習慣メーカーズの鈴木です。
今年2月に義弟に子どもが生まれまして、親戚一同新しい家族が加わったことに大変盛り上がっています。私自身は6年前に子どもが生まれましたが、その頃から変化はないものかといろいろ話を聞いていると子どものおもちゃは贈り物でもらう以外はサブスクで頼んでいるとのこと。月齢ごとの発達に最適なおもちゃを送ってくれるサービスで、使わなくなったものは都度返却できるそう。私といえば今も子どもが乳児の時に遊んでいたもう遊ばないおもちゃが未だ部屋に溢れている状態。サブスクなら部屋も片付きそうで大変興味が湧きました。
そこで色々と調べてみると、今まで買うことが当たり前だった子ども関連のグッズが続々とサブスク化していることがわかりました。私事ですが今年第2子が生まれる予定もありますので今回は自分のためにも「子育てサブスク」について見ていきたいと思います。
まず過去5年間の「サブスク」の検索推移を調べると、2019年末頃から大きく伸びており現在は安定をしている状態。ここ数年で音楽や映像、電子書籍等のコンテンツ系サブスクをはじめ、車や食品、家具等のサブスクサービスも生まれ、もはやサブスクリプションサービスは我々の生活になくてはならないものになっているといえるのではないでしょうか。
<「サブスク」検索推移>
それでは「子育てサブスク」にはどのようなものがあるのでしょうか?
まず気になったのは「洋服や靴のサブスク」。大人の洋服や靴、バッグなどのサブスクは既にありますが、特に子どもはすぐに服や靴がサイズアウトしてしまうもの。気づけばタンスの中が溢れかえってしまうという人も多いのではないでしょうか?しかもせっかく買った服をすぐに汚してしまうなんてことも日常茶飯事。サブスクであればこのような心配もありませんし、定期的に新しいデザインの服を着られるという楽しみもあります。
他には乳児用の「離乳食サブスク」というのもありました。離乳食は月齢によって食べられる素材が決まっていたり栄養バランスや安全性が気になったり、作るにも細かく潰したり裏ごししたりと手間がかかり、それでいて子どもに食べる楽しさも感じてもらいたいからできるだけ彩り豊かにかつ子どもが喜びそうなメニューにしたい・・・等と何かと時間と頭と体力を使うもの。「離乳食サブスク」はこれらをすべて踏まえたメニューが届くため、忙しい家庭にもぴったりのサービスです。
ここまでは主に乳児や未就学児に向けたサブスクサービスでしたが、就学児用のサービスも生まれていました。それが「ランドセルサブスク」。ランドセルといえば高額だけど6年間使うものだからしっかりしたものを買おうとか、高額なだけにおじいちゃんおばあちゃんから記念としてプレゼントされるものの定番のような印象でした(それは既に古いイメージかもしれませんが・・・)。そんなランドセルにもサブスクの波がきはじめています。とあるサービスは月額制で、最短1ヶ月に1回別のランドセルに交換できるとのこと。確かに入学時はお気に入りだった色やデザインが高学年になると急に好みが変わって他の色が欲しくなることがあると先輩パパママに聞いたことがあるので子どもにとっても嬉しいサービスなのかもしれません。
なぜ最近このような「子育てサブスク」が増えてきているのでしょうか。ひとつは先ほどのGoogle Trendでも見たように、「サブスク」を使うことが一般的になってきたこと。保有に価値を感じるというよりは、役目を果たせば良いという合理的な考え方が浸透してきたことが挙げられます。また昔は知り合いや親戚からお古をもらうことも多かったですが、最近は子どもの数が減ったためかつてのように余っているものが出回りにくくなっていることもありそうです。これと関連して今は一人っ子の家庭も多いため一回しか使わないものを購入するのはもったいないという心理も働いていると思われます。
以上「子育てサブスク」を見てきました。国として子育てを推進していくことを表明している中、合理的かつ使う人にも楽しいメリットが多い「子育てサブスク」は今後も注目を集めそうです。
私は子どもが小さい時に着ていた服に愛着がありなかなか捨てられないタイプなのですが、気づけばサイズアウトした服が山のようにあり思い入れも何もないような感じになっているので大事に取っておく服は最小限に。その他はサブスクを使う等うまく使い分けて対応していきたいものだと感じました。
▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。
2007年 博報堂に入社。
ヒット商品やヒット習慣には飛びつかずにはいられない、ドミーハー。好きが高じて、ヒット商品やヒット習慣を生みだせると良いなと思い日々奮闘中。休日は家でアイドルのDVDを見るのが好き(主にジャニーズ)。