こんにちは。ヒット習慣メーカーズの金田です。
先日、会社の同僚たちと1泊2日で京都旅行に行きました。普段のご飯会と違い、お泊りの時ならではの楽しみや会話がありますよね。京都旅行の時も夜のスキンケアタイムで、とても肌がきれいな先輩に「なんのスキンケアを使っているんですか?」という話をしていました。すると、ある成分が入ったブランドのスキンケアを使用していることを教えてもらい、私も最近気になっていたものだったということもあり、そこから会話に花がさきました。なぜなら、先輩が使用しているスキンケアに入っている成分は刺激が強く、肌が弱い人などは肌に負担がかかってしまったりするという噂を聞いていたからです。そこで今回は、そんな刺激を感じながらきれいをつくるケア習慣を「刺激ビューティー」としていくつかご紹介したいと思います。
一つ目は「美容成分で刺激ビューティー」です。
冒頭の先輩との会話の中に出てきた成分は実はレチノールなのですが、Googleトレンドで「レチノール」と調べると右肩上がりのグラフとなり、年々注目度が上がってきていることがわかります。
レチノールはビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを促進する作用があり、しわやたるみのほか毛穴の目立ちなどにも効果があると言われています。ただ、少し刺激が強く肌にピリピリやひりつきなどを感じる場合があり、使い始める最初は使用する量を減らして肌の一部だけにつけたり、使用する頻度を減らしたりして肌質にあうかどうかを確認したり、刺激に慣れさせる必要があります。私も、先輩の話を聞いて早速成分が入っているスキンケアを購入してトライしてみているので今からどんな効果が見られるのか楽しみです。
続いては、「針や針“感”の刺激ビューティー」です。
実際にマイクロレベルのとても小さな針を肌に刺して、美容の有効成分を肌に届けるスキンケアの方法が話題になってきています。パッチのようにシート状になっており直接肌に貼るタイプのものもあれば、クリームや美容液などに針に刺されたチクチク感を感じる成分を配合した塗るスキンケアも存在し、スキンケア方法のバリエーションも増えてきています。SNSを見ていると、結構しっかり刺激を感じていながらもおすすめしている人の声が多くみられるのが印象的で、使用した人は満足しながらケアをしていることに驚きました。
最後は、「プランパーのために刺激ビューティー」です。
リッププランパーをご存じでしょうか?これはいわゆるリップグロスのようなものなのですが、塗ると一般のリップグロスとは異なりピリピリとした刺激を感じます。カプサイシンやメンソールなど刺激のある成分が含まれていることが多く、それらの成分による効果で唇に潤いを与えて縦ジワをカバーし、ふっくらと見せてくれるアイテムです。寝る前のリップケアやリップを塗る前の下地、グロスのように使うなど様々な使い方もできるそうです。最近このようなプランパー効果をうたう商品を使っている人が多く、唇をぷっくりさせてよりきれいに見せたいという人々の願いを叶える刺激になっていそうだなと感じています。
これまでだと、スキンケアやビューティーアイテムでの刺激は自分の肌に合っていないサインだとしてご法度だっただけに、この刺激をあえて活用したケア方法やアイテムの登場はとても面白いなと個人的に感じています。
ではなぜこのような刺激ビューティーが広がりを見せているのでしょうか。
その背景には効果を実感したいという意識の高まりも関連していると考えられます。世の中にはたくさんの商品が存在してさまざまな効果をうたっています。たくさんの商品の中から効果があるものを選びたいという生活者の思いに応えるように、刺激を与えて効果“感”を演出することによって、使った人がより効果がありそうな感じを実感しやすくなっているのではないでしょうか。また、一部の高価格帯の商品だけでなくプチプラの商品も登場したことによってSNSで実体験やおすすめ商品をレポートしたりする人が増えてきたことも影響していると思われます。人によって色々な肌質や痛み耐性への強弱がある中で、SNSなどのリアルな情報を参考にして、それぞれの人にあった商品を活用しながら刺激ビューティーを体感しやすい環境が作られてきているのではないでしょうか。
ただし使用上のトラブルは自身の判断ではなく専門家にご相談ください。
最後に「刺激ビューティー」をめぐるビジネスチャンスについて考えてみました。
改めて美容って奥が深いなあと思ったので、先輩に教えていただいた商品を皮切りに色んなアイテムを試しつつ自分にあうものを見つけていきたいなと思っています。
▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。
2017年に博報堂入社。大阪生まれ大阪育ちのマーケター7年目。ヘルシー&ビューティー関連が大好き。最近新しい“推し”と出会ってしまい、日常生活がとても活き活きしています。