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こそだデータ・トーク 第2回 / ちょっと気になる。かなり気になる!小学生の〇〇始め

2016.10.31
#こそだて研#家族#生活者調査
妊娠期~小学生の子供を持つ家族の専門組織「こそだて家族研究所」。 連載企画:こそだデータ・トークは、これまで実施してきた調査データ(=こそだデータ)を元に、研究員が様々な視点を持ち寄り、語りあうコーナーです。

第2回の「こそだデータ・トーク」のテーマは
「ちょっと気になる。かなり気になる!小学生の〇〇始め」。
最初のこそだ・データはこちら!

Pick UPこそだデータ1 小学6年生時点で“○○始め”している経験率調査(%)

※「母親が生理用品を用意」「母親がブラジャーを用意」は女子のママにのみ聴取

【小5女子ママ・児玉研究員】
この調査は、研究員の中で、いつから一人で電車やバスに乗せている?という雑談から始まったものです。いつから?という問いは、実は多くのママが漠然と思ってるんですよね。未就学のときは当たり前のようにやっていた子供の洋服選びや仕上げ磨きはいつまでやるのか?ママにとってはルーティンになってしまっているため、なかなか卒業するタイミングがわからないことがあると思います。
特にいつから始めましょうという期日はなく、今も昔も、なんとなく自然にそれぞれの家庭ではじめているけれど。世のお母さんは、ベビー雑誌やベビーアプリで、「この月齢/年齢でできること」が情報として普通になっているので、「実際のところどうなんだろう??」と、気になるのかもしれないですね。

【小3男子ママ・鶴田研究員】
わかります!いつ始めるのがいいのか結構悩んでますよ。
特に小3くらいの年齢だと、調査結果にもある「一人で交通機関に乗せるか(38.7%)」は、ママたちがぶち当たるところですね。家は子ども自身も一人で行動したがらないのでまだやったことがありません。同年代の友達は一人でバスや電車に乗って通学、遊びにいったりしているので、そろそろやってみないとな、、、と思ったりしています。ちなみに息子の友だちは、一人でタクシーに乗って公園に遊びに行く子も!これもイマドキなのでしょうかね、、、
4年からは塾通学も始まると思うので、そろそろ慣れていかないと。

【小5女子ママ・児玉研究員】
あ、確かに小3から小4は分岐点ですよね。塾を始める子、習い事を一人で行かせるなど、小4から始めるママが多いかも。
私個人的には「一人でバスや電車に乗せる(38.7%)」が思ったより少なくてびっくりしました。うちの子も学童が終わった小学校4年から塾に通いだしたのですが、バスで行っています。
はじめは一人でいけるかとても不安で、ちゃんと行けるかどうか50mくらい後からつけていきました(笑)。同じバスに乗るわけには行かないので、運よくきた後続のバスに乗り込んで塾までたどり着いたのを、柱の影から確認するなんてこともしましたよww。
最近は不審者情報が自治体メールで送られることも多く、そうしたときはやはり不安です。

【小3男子ママ・鶴田研究員】
9割弱がやめている「仕上げ磨きをやめる(87.4%)」も注目しました。我が家ではまだまだやめられません!仕事が忙しくてちょっとサボっていたら、歯医者さんで軽い虫歯が見つかり、歯医者さんにも「仕上げ磨きは親がしっかりやってください」と指導されるので毎日夜だけやっています。いつまでやるんだろう、歯医者さんがもういいです、と言うまでやるんだろうな。。
親が子供にしてあげられることって少ないなあと思う中で、虫歯予防くらいはしっかりお手伝いしたいなと思っています。

【小5女子ママ・児玉研究員】
もう一つ、注目するところとしては、「包丁を使った料理」「火を使った料理」は約8割が体験しているという結果も高い印象ですね。“食育”という言葉がクローズアップされたのたのが、食育基本法が制定された2005年頃。それ以降に出産したママたちは保育園、幼稚園、小学校から、家庭での食指導がさかんにされるようになって、そんな中で親子クッキングなども食育の一環で取り上げられることが多くなったと思います。
家でもたまに一緒に料理をすることがありますが、自分で作ったご飯だと残さず食べるので、バランス良く残さず食べてもらうために料理そのものを自分事化させるのは大事だな、と思っています。

【小3男子ママ・鶴田研究員】
男の子も簡単な料理は小1~2年で体験していますよ。同い年の男の子の友だちのママから聞いた話ですが、仕事で疲れて家に帰ったら、サラダとサンドイッチを息子がつくって待っていてくれて感動したと。。。
ちょっと羨ましい!

息子が作ったサラダとサンドイッチ・・・なんてステキ。
小学3年生と小学4年生で、がらっと生活スタイルが変わるようですね。
「コト始め期」が小3に集中する(※)のはこの変化が関わっているのでしょうか。中でも「バスや電車に1人で乗る」が、親にとって子どもの○○はじめの大きな山になっていますね。
山を越えるとその先には、自立の道が・・・?

さて、次のこそだ・データはこちら!

Pick UPこそだデータ2 小学6年生時点で“○○始め”している経験率調査/男女別

【小5女子ママ・児玉研究員】
男女差の特徴は、やはり「自分が着る服を自分で選ぶ(87.4%)」「買う服を自分で選ぶ(86.6%)」 は、男の子に比べて女の子は高いですね。娘も小5になって急にオシャレモード全開!です。朝の洋服選びに時間がかかりはじめ、天気や温度に関係なく、その日自分がどうしても着たい洋服ででかけるようになりました。その日のファッションにあわせて髪留めやバッグも変えたりと「トータルコーディネートもどき」をやるようになりましたね。
これも個人的にびっくりしたのが、「ヘアケア(ヘアトリートメント)53.8%」で5割を超えていること。UVケアなどは紫外線による皮膚がん等が懸念されているいま、6割弱しているのはわかるのですが、ヘアケアに関しては、子供の髪は健常毛で、ダメージもほとんどないのに、トリートメントをしているのは驚きでした。ママがやっているから、私も、ということなのでしょうか。うちの子も妙にシャンプーの香りにこだわったり、トリートメントをぬって、ちゃんと“つけおき”までやったりして!すっかり大人気分を味わっています。

【小3男子ママ・鶴田研究員】
女の子はおシャレに目覚めるのが早いですよね。人にもよりますが、男の子はおシャレに無頓着だなあと思います。データでは「着る服を選ぶ男子」が7割を超えていますが、うちの息子は服選びのポイントは、“着心地が良いか”どうかだけですね(笑)。
自分で服や髪型に気をつけるようになるのはいつになるか、、、その成長が楽しみでもあります。

【小5女子ママ・児玉研究員】
もう一つ、イマドキだなーと思うのはスマホの経験率。まだ2割強ですが、男の子に比べると女の子の方が高い。
うちの子はまだキッズケータイしか持っていませんが、最近クラスや習い事で一緒のお友達がどんどんスマホに変えていっています(驚!)。キッズケータイだと定型文しかないから自分の思ったとおりのメールが打てない、写真がない等で、スマホへ切り替えるようです。
娘もスマホを持ちたい!と、ことあるたびに言ってきます。まだ判断がなかなかつかない中で、スマホを持たせていいものかと親としては悩みます。。。

【小3男子ママ・鶴田研究員】
男の子はスマホというよりは、とにかくゲームですね。息子はゲームが好きで、家族で共有しているタブレット端末を使っています。友だちのおうちに行く時など持っていったり。男の子で経験率が高い「ゲームの通信機能(72.3%)」も、我が家は親が一緒に居る時に自宅や友だちのうちで使っています。
今後、子どもたちだけの行動が増えて行く中で、スマホやタブレット端末の使い方、ゲームとの付き合い方などうしたらいいか、未知の世界で色々悩むんだろうな~。
学校からも夏休み前には「守ろう、SNSルール」というプリントが配られたりして、高学年ではSNSとの付き合いも始まるのか~、悩みが増えそうだなあ~と思ったり。

等しく「小学生」といっても、性別の違いが大きく現れてきますね。自我が芽生え、自分の欲求を明確に持つようになると、親の消費行動も子どもの意志に併せて大きく変わって行きそうです。
そして、やはり共通する悩みは「デジタルの波」・・・乗っていいのやら、ある程度制限したほうがいいのやら・・・

最後は、パパにはアンタッチャブルな、女子特有のこの質問。

Pick UPこそだデータ3 小学生女子 フェミニンケアの“○○始め”率

【小5女子ママ・児玉研究員】
うちの子は5年生で、まさにブラジャー・生理用品がテーマになっています。
本人もいつ生理がくるかということを気にしています。早すぎても周りに誰もいないので、数人のお友達に生理がきている状態で自分もくるといいな、といつも言っています。
うちは主人と私が半々で育児・家事を分担しているので、パパが担当の日に生理になったら嫌だなって思っているようです。なので、ママがいないときに生理になったら、の予行練習をしはじめました。
ブラジャーについても、個人差があるのでいつから使い始めるかが難しいです。特に体育の授業では着替えがあるので、そのときにブラジャーをつけていると目立つので、うちの子は絶対つけたがりません。たまたま、近所に買い物に行った時に「10歳からのブラジャー」というポスターを子供洋服売り場でみつけ、それを娘に見せたら、“世の中的にそうなんだったら試してみようかな”という気に、ようやくなってくれました。

パパにはもはや遠い世界のフェミニンケア。ママも慎重になるテーマですね。
こんな親が悩みがちな「○○始め」時期に、「10歳からの・・・」と定義付けしてしまうのは、ツボをおさえたマーケティング戦略かもしれません!

それでは、最後になりますが、イマドキ小学生の「○○始め」について総評をお願いします。

【小3男子ママ・鶴田研究員】
息子は近視で既に眼鏡をかけていますが、眼科の先生も「年々近眼の子供が増えています。携帯やタブレット端末などをよく見るようになったからでしょうね。」と言っていました。
今後益々スマホやタブレット端末を持つようになる年が早くなっていくのだろうと思います。画面に向き合う時間が長くなる一方で、その分小さいうちから、人との付き合い方を知る必要が出てくるんだろうなと思います。

【小5女子ママ・児玉研究員】
グルーミング意識はますます高くなるような気がしています。今のママは女性としても母としても魅力的でいたいと思う人が多い。だからこそ、おうちでのセルフケアをちゃんとしている。それを見て育った子は、ママと同じようにグルーミングをするようになると思います。

児玉研究員、鶴田研究員、ありがとうございました。
それでは、最後に今回のテーマのまとめです。

※データ概要:こそだて研調べ
◆調査手法:インターネット調査
◆対象者 :20~49歳の女性/同居している小学生の子どもが居る方 n=1,428名(長子年齢で割付)
◆調査エリア :全国
◆調査時期 :2016年3月2日-9日

<終>

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こそだデータ・トーク 第1回 / 小学生のおこづかい事情から見る、イマドキ子どもの経済力!

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