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こそだデータ・トーク 第5回 /チビ2人育児にてんてこ舞いのママ社員。世の時短生活にモノ申す!

2017.04.28
#こそだて研#家族#生活者調査
妊娠期~小学生の子供を持つ家族の専門組織「こそだて家族研究所」。 連載企画:こそだデータ・トークは、これまで実施してきた調査データ(=こそだデータ)を元に、研究員が様々な視点を持ち寄り、語りあうコーナーです。

それでは早速「こそだデータ・トーク」を始めていきます!
今回のテーマは 「チビ2人育児にてんてこ舞いのママ社員。世の時短生活にモノ申す!」 です。

『週末にお酒でも飲みながらやりましょか?(笑)』 と、プライベートでも仲良しなおふたり。お子さまも性別・年齢がほぼ近く、家事と育児と仕事にてんやわんやの日々を送るおふたりに、昨今の家事時短ブームや家事への意識を伺いました!

それでは、最初のこそだ・データはこちら!

Pick UPこそだデータ① 『家事への時短ニーズ』

【大迫研究員】
「なるべく家事を時短したい」が9割を超えているのはもちろん納得!そりゃそうだという感じです。別に主婦がみんな「ラクしたい」訳じゃなくて、「限りある時間を他に回したい!」 その一心だと思いますよ。

【牧研究員】
私は、「家事の時短」を意識している人は、“家事をちゃんとやろうとしている人”なんだって思います。
私のようにそもそも家事に対する意識が低いと、最初から“やらない!”という「究極の時短」を実践していて、「時短で家事をする」という発想にすらならない。雑誌で時短特集を見ても「うわ、めんどくさっ」って(笑)。
だから、「時短したい」ってニーズが高いのは日本のママ達が「家事をちゃんとしたい」って思っている事を表してるのではないでしょうか。

【大迫研究員】
「究極の時短」・・牧さん、さすがです。でも牧さんしっかり家事やってますよ。“ちゃんと”というよりは、“手っ取り早く上手に”って感じ。
私たちの日々の暮らしを因数分解してみると、「仕事」「育児」「家事」「自分」になりますよね。この4つの中で、一番モチベーションが低くて、にも関わらず、一番マスト感が強いのって、たぶん「家事」。
だからこそ、この“ちゃんとやらなくちゃいけない「家事」”の領域を夫が協力してくれたときの喜びは人一倍大きいんだと思います。子どもを外に連れ出し公園で遊んで、妻に家事の時間をつくってあげることで「オレイクメン!」なんていう旦那さんはまだまだ甘い!
だったら家に残って掃除して、料理つくるほうを担当して欲しいですよ。

【牧研究員】
エー!私は子どもと遊ぶより、掃除と料理の方がいいな・・・。
因数分解した4つに対して、価値観や優先順位は人それぞれなのかもしれないですね。

ひとことで“時短”といっても、それぞれの生活スタイルや価値観で、考え方が大分違うようですね。
それでは、次のこそだ・データへ!

Pick UPこそだデータ② 『家事とストレス』

【牧研究員】
「片づけ」が73.5%でトップですね。片づけは家事の中でも才能とセンスが求められる所だと思うのだけど、すみません、私、片づけ能力が著しく低いので、逆に「片づけ」ストレスが無いんです(笑)。その分、しょっちゅうモノを無くすので、「探し物ストレス」に悩まされています。

【大迫研究員】
「散らかったものの片付け」、私の中でもたしかにトップですね。
子どもがいると「荒れる」⇔「片付く」のスパンの短さが、よりストレスを増幅させている気がします。
4歳の娘と1歳の息子との食事タイム、例えるならば、私は「シンデレラ」。
床の食べこぼしを拭き取っているそばから、降ってくる降ってくる(涙)。食べ物やフォークが上から落ち、汁物を頭にかぶっては、「かぼちゃの馬車よ、早く迎えに来て~」と、雑巾片手に妄想する日々ですよ・・・(笑)。

食べカスと汁物の雨に降られる大迫さんに、誰か早くガラスの靴を・・・
さて、お次はこちらです。

Pick UPこそだデータ③ 『きちんとやりたい家事と時短したい家事』

【大迫研究員】
このデータの項目も大まかにみると「食事系か片付け系」。
よく、「料理が得意な人は、掃除が苦手」「掃除が得意な人は、料理が苦手」って言われてますよね。
前者は、ゼロから何かを大胆に生み出す“クリエイティブ系の家事”で、後者は、一定のクオリティを保つために着実に守り、こなしていくような“コンサバ系の家事”ってところでしょうか。付き合っているときは、「私たち、ほんっと価値観が同じなんですう。週末は一緒に料理を作ったり、ね!(目を合わせて、うふふ)」なんてのがうらやましい気がするけど、夫婦になるなら、絶対逆がおすすめです。それぞれ違う領域が得意なほうが、上手くチーム運営できると思います!
結婚相手を選ぶとき、「クリエイティブ系かコンサバ系、どっち領域の家事が得意か?」は、共働きの時代、もしかしたら結婚生活が長続きするための重要な視点になるかも!?
ちなみに我が家は前者が夫、後者が私。いちいち協議しなくても、作る→夫、片付ける→私、で、黙々と日々を回しています。

【牧研究員】
おぉ!ちゃんとお互いの長所を認め合いながら役割分担している大迫家、素晴らしい!
データを見てみると、「食事をちゃんとしたい(58.6%)」と「食事の準備を時短したい(72.5%)」が、共に高いのはよくわかります。体作りに繋がるので子どもにちゃんとしたものを食べさせたい、一方で時間もない、、、それくらい毎日の悩みの種って事です。
私はそれを突き詰めた結果、『納豆、卵、冷凍枝豆』に行き着きました!
結局、肉や魚といったたんぱく質が、一番手間かかるんですよ。野菜は切ったら食べられますが、肉や魚は焼いたり煮たりしないといけない。生肉を切ると包丁もまな板も全部洗わないといけないし。小さい子どもがいると、生肉触ってる時に子どもが「抱っこ〜」って来る時もあり、ほんとに恐怖。。。
だから、一番手間のかかるたんぱく質の調理をやめちゃいました。納豆は常に冷蔵庫に10パック以上、卵は1パック分を週末に茹でておきます。他にはしらすやチーズ、さつま揚げやちくわなどの練り物も高頻度で使ってます。
ヘルシーで手軽な時短食材がたくさんあるので、日本人で良かったなって思います(笑)。

Pick UPこそだデータ④ 『家事を時短したい理由』

【牧研究員】
「気持ちにゆとりができる(59.3%)」がトップは納得。
子どもたちをむかえに行って帰宅すると大体夜の7時。そこから子どもが寝る9時までの2時間で、食事、風呂、翌日の準備を済ませないといけない日々。自分の事なら1時間で十分ですが、子どもにやらせるのは本当に時間がかかります。2人いると、隙あらば遊び始めます。眠くて不機嫌になると、何もできなくなります。とにかく時間がない!!
夕飯時は、下の子に食べさせながら、上の子の話を聞いているフリをしながら、学校のプリントを確認しています。
なので、ほぼこの時間帯の記憶が無いんです。下の子は保育園なので、家での様子というのを、毎日連絡帳に書かないといけないのですが、朝いっつも「昨日何かあったっけ?」って(笑)。
「気持ちのゆとり」は本当に必要だと思いますが、家事の時短だけじゃ解決しない気もするなぁ・・

【大迫研究員】
わかりますーーー涙。我が家もいつも夜は戦争です。特に、ちび2人いるととにかく片付けに追われる日々。
そんでもって、片付けって代替が利かない!
「掃除=お掃除ロボ」「食器洗い=食洗機」「洗濯物干し=乾燥機」。ありがたい時代で、日々の家事を親身にサポートしてくれる家電が増えた、、、にも関わらず、片付けはまだまだ人間がやるしかないのよね…。なので、できることと言えば、夫や子どもをなんとか上手く巻き込んで、その「人間の数を増やす」ことくらいでしょうか。子どもに片付けさせるのが上手なママさんっていますよね。
命令型ではなくエンタメ型で。あの秘訣を知りたい。。。

【牧研究員】
エンタメ系では無いけど、片づけ上手な人の家に子どもを連れていくと、「これがきれいな家なんだ」というのが理解できるみたい。
大迫ちゃんの家に遊びに行った後、娘は一生懸命うちを片づけていましたよ。
良質なアウトプットのためには良質なインプットが必要という事を、子どもから学んだ瞬間。
「壁は白がいい~」と言って、壁に折り紙を貼りつけ始めた時には止めたけどね・・・(苦笑)

さて、次のこそだ・データはこちら!

Pick UPこそだデータ⑤ 『家事以外の時短、時短アイテム&テク』

【大迫研究員】
「ヘアケア(40.9%)」「メーク(39.1%)」「スキンケア(38.1%)」を時短しちゃう、、よく分かります。
子どもを産むと、どんどん自分の髪が短くなっていきませんか?私なんて、産後あちこちに抜け落ちる髪の毛にうんざりし過ぎて、「坊主にしたい」と何度本気で思ったことか…。ヘア「ケア」どころか、洗うのさえ面倒くさくて…(苦笑)。
そんなわけで、この調査結果、すごーくよく分かるけど、やっぱりちょっと寂しい。
「ワークライフバランス」から「ワークライフセルフ」へ、なんて言われている時代。
ママだって、もう若くはないけど、今が一番若いのよ、と叫びたい(泣)。

【牧研究員】
美容意識高い大迫ちゃんの心の叫びが聞こえてきたよ(笑)。意識高いからこそ、ちゃんとできないと悲しいよね。
時短系商品の使用率のデータをみて面白いなぁと思ったのが、「圧力鍋(使っている/欲しい 計82.1%)」。
時短って感覚論だから難しいですよね。夕飯をワンプレートにして「時短した!」って思っている人もいれば「今日は頑張った!」って思う人もいます。「圧力鍋」が高いスコアだけど、私なんて、圧力鍋使うような手の込んだ料理は年に一回も作りません。
だから圧力鍋は「頑張る日」のイメージで、時短とは程遠いです。

【大迫研究員】
なるほど~。「時短」って、実は感覚論なのか!!
美容領域の時短系商品をみても、「オールインワンから、一点豪華主義へ」の流れを感じます。時間のコントロールって、突き詰めると結局は「自分の納得度との戦い」じゃないですか。なので、「全部レベルを落としてまるめる時短」より、「他は捨てても良いから、納得度をキープできる何か一点へのこだわり」のほうが、ポジティブに時短できる気がします。夫には言えないくらいお高いクリーム、私は“時短アイテム”だと納得して使っています。スキンケアステップはある程度サボっても、〆でリッチに。「高機能ヘアドライヤー(使っている/欲しい 計70.7%)」も“インバスのヘアケアはスルーしても、乾かすときは最新鋭のヘアドライヤーを使う”とか、そんな感じなのかな。「ときめき断捨離」ならぬ、「ときめき時短」の時代に突入ですね。

仕事家事育児の絶頂期のお2人。臨場感あるお話しを伺ってると一晩超えてしまいそうなので、ここらへんで。
最後に「世の中の時短ブーム」について一言モノ申してください!

【大迫研究員】
「家事の時短」を取り巻く今後について。えぇ。私は割り切っていますよ。「家事をきちんとやってこその、良い母親」という世の常識(あるいはプレッシャー)は、徹底的に無視。勝手に無視。
言うならば、「車の運転を取り巻く今後」と同じだと思うんです。ドライビングを、「趣味」や「エンタメ」として捉えている人は、未来だって、とことん楽しめる方向へ。一方、移動の「手段」だと捉えている人は、自動運転の世界へレッツゴー!!!
家事も同じで、家のことをきちんとやったり、料理をアレンジすることを楽しく感じるママさんは、とことんエンタメ方向に振ってもらって、いろんな知恵や技をこちらにもシェアいただきつつ、私のような駄母は、僅かなときめきだけを残して、あとはウィーンウィーン、ゴボゴボゴボ(←機械音)。お利口家電ちゃんに全部お任せ、、ということで。
ママ社員は、自分の納得度に基づく「自分尺度」を、ある部分では割り切って持たないと、育児も家事も、プレッシャーに押しつぶされちゃうと思うんです。日々ときめきながら時短、していけたら最高ですよね。

【牧研究員】
イマドキの時短家事の最新情報は主婦誌の特集に任せるとして、これからはやはり仕事の時短(効率化)ではないでしょうか。
仕事で「時短したい」というと、「手抜き」と思われがちですが、家事も、意識が高く、ちゃんとやりたいと思っている人ほど、時短術を駆使して効率的に成果を得ています。仕事でも、効率的に成果を出したい人が時短術を活用しているのだと思って、早めに帰るママ社員の事も、温かい目で見ていただけるとありがたいです。私、すぐに会議終わらせようとしますが(笑)

こそだデータトーク第5回は以上で終了!次号をお楽しみに。

※調査概要
調査手法:ママスタジアムでのインターネット調査
対象者:ママスタジアムユーザー(子育て中の女性)n=396名
(本人年齢20代以下:105名、30代:229名、40代以上:62名)
(末子年齢0-2歳:223名、3-6歳:109名、7歳以上:64名)
対象地域:全国
調査時期:2017年3月7日~3月15日

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