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ヒット習慣予報 vol.47 『空中スリル』

2018.11.06
#トレンド

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの武藤です。

秋が深まり、山々も紅葉し、天気も良く、すこし肌寒いですが、過ごしやすい季節になりました。
私は季節の中で秋が1番好きなので、ウキウキしていましたが、2018年がすでに残り2カ月と気づき、驚愕しました。1年1年、時間が経つのが早く感じられる今日この頃です。

さて、1年で晴れる日が多いこの季節。みなさん「空」を楽しんでいますか?
秋のスッキリと晴れ渡った空を見るのも気持ちが良いものですが、今回は尻込みするくらい高い空中でスリルを楽しむという、今までにはなかった新しい体験「空中スリル」について書いてみたいと思います。

まず話題になっているのは、なんと空中で食事ができるという「空中レストラン」です。
食事をするのは建物の中や公園などが一般的ですが、地上50メートルの遮るものが何もないオープンな空間で、全員安全ベルトを装着して一流シェフのディナーを楽しむ非常にスリリングなレストランです。しかも限定のイベントではなく、通常営業をするほどの人気なようです。
上空の風も一つの調味料。おいしいものを食べながら、空中でしか味わえない壮大な景色、
爽快さとスリルを体験できるという今までにない食事の楽しみ方です。どんな人と行ってもすごいインパクトで記憶に残る体験になるでしょう。

他にも、地上35m。ビルとビルの間に底部や側面が透けて見える透明の厚いガラスで作られた「空中プール」が来年の夏オープンされるとのこと。開発業者は「空中に浮かんでいるような感覚を与えられる」と説明しているようです。
ここで「スカイプール」と検索してみるとやはり話題になっています。

出典)googleトレンドより

尋常じゃない高さで泳げるプールはスリル満点。泳ぐことをイメージしただけでも足の裏がムズムズしてきますが、ツイッターでもオープン前からすでに「泳ぎたい!空も飛べるかも」「1回は試してみたい」との声がありました。

さらには、「空中アスレチック」が人気で、YouTubeでも空中アスレチック体験している動画が「国内年間トップトレンド動画(音楽動画を除く) 2017」で5位に入るほど。
山頂に作られたこのアスレチックは、360度パノラマの景色、山頂ということで空中に浮かんでいるような鳥肌体験ができ、絶景と絶叫が一度に味わえるアクティビティになっていて、難易度も様々。子どもから大人まで楽しめるようになっています。
足元がおぼつかない困難な状況の中、怖いながらも一つ一つクリアしていく達成感がたまらないのでしょう。

では、なぜこのような敢えて空中でスリルを味わう「空中スリル」が人気を集めているのでしょうか?

1つめは、「新しい刺激を受けることによるストレス解消」が考えられます。食事や運動などに「空中」や「スリル」等の刺激を加えることにより、五感が刺激されます。五感が刺激されると脳の働きが活性化されて免疫力が高まり、ストレスにも強くなりうつ予防にもつながると言われています。そして意外にも、スリルというストレスを加えることにより、もともと持っていたストレスがかき消されるという現象もあるそうです。何かとストレスの多い現代人にとって敢えてスリルを感じるという行為は、非常に良いストレス解消方法であると言えます。

2つめは、「空へのあこがれ」です。地上で生き、自由に空中を飛び回ることができない私たちはいつの時代も空へのあこがれを持ち続けています。特に現代人はストレスも多く、またスマホが普及したことで気づけばいつも下を向いてスマホに触れてしまっているからこそ、自分の悩みが小さく思えてしまうほどに大きな空を見上げたり、より高いところに行って空の一部になることへのあこがれが強まっているのかもしれません。

では最後に「空中スリル」のビジネスチャンスを考えてみました。

◎「空中スリル」によるビジネスチャンスの例
■花火が打ち上げられる高い位置付近で花火観覧。
■オリンピックやサッカー、ラグビーなどのスポーツをコートの真上から観戦。
■高層マンションの高層部の一部屋を外に飛び出るように全面ガラス張りで建ててみる。
など。

最後に皆さんに少し耳寄りな情報です。心理学の実験に「吊り橋効果」というものがあるのをご存知ですか?吊り橋の上のような不安や恐怖を強く感じる場所で出会った人に対し、恋愛感情を抱きやすくなる現象のことです。気になる人と「空中スリル」を体験したら、同じような効果を期待できるかもしれません。ぜひ皆さんも楽しい「空中スリル」を体験してみてください!

武藤こずえ(むとう・こずえ)
統合プラニング局
ヒット習慣メーカーズ メンバー

音楽業界から広告業界へ。
旅、映画、音楽が大好き。
月に一回、温泉に入ることを実施中!
年内中に、空中アスレチックを体験してみようかと思っています。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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