こんにちは。ヒット習慣メーカーズの武藤です。
新緑が気持ちいいこの季節。みなさまいかがお過ごしでしょうか?
私は友人家族とBBQや釣りをしたりスポーツをしたりとアウトドアを楽しんでいます。
そんなBBQの買い出しにショッピングモールへ行ったのですが、ものすごい数のタワーのようなガチャガチャに目を奪われ、さらに観察してみるとこどもからお年寄りまで老若男女問わずガチャガチャしている姿が見られました。
ショッピングモールの他にも駅やゲームセンターなどにも多くのガチャガチャ専門店があり多様な種類のカプセルトイがありました。これだけあるってことは話題になっているだろうと考え、実際にどれくらい話題になっているのか調べところgoogleトレンドではやはり上昇傾向にあり、さらに大人の需要については購入したことがある人が約6割を超え、その人気がうかがえる結果でした。
話題のガチャガチャですが、調べていくとガチャガチャを一つのツールとしておもちゃの購入のみならず別の用途でも使用している興味深い事例を発見したので、今回はテーマを「ガチャにおまかせ」としていくつか事例をご紹介したいと思います。
まずは「旅行ガチャ」です。
航空券や宿泊券、ホテルのレストランお食事券などが当たるという旅行ガチャで、1回のガチャ金額は高めですがその金額以上の特典があるとのこと。ホテルに至ってはスイートルームに宿泊できる券まで入っているそうであまりの人気にガチャをするための整理券が配られたほどだそうです。航空券のガチャはその航空会社が運行しているルートのランダムな行き先がでてくるそうで、旅を運命に任せて決めてみるというガチャになっていました。
次は「メニューガチャ」です。
SNSの投稿に多かったのがイタリアンファミリーレストランの1000円ガチャ(他の金額設定もあり)で、ガチャのできる特定URLへ接続し、「ガチャを回す」と表示されるボタンを押すと、全メニューの中から1000円以内におさまるメニューの組み合わせをランダムで選んでくれるというもの。
投稿内容を見ると、「今まで頼んだことなかったんだけど、食べてみたらおいしかった」「友達とやったらめっちゃハマってガチャやりすぎて食べすぎた」「私たちの他にも盛り上がってるグループいた!」などガチャをすることの遊びの一味が加わって楽しく食事をしていることが伺えました。
そして最後に「町おこしガチャ」です。
ある高齢化による人口減少を抱える地域にて学生が運営。町の活性化を目的とする町おこしの一環で、地元の魅力が詰まったガチャを設置。中には町で捕獲した鹿で作ったアクセサリーや観光スポットのバッチ、その地域で使えるクーポン券などが入っており、町の良さを知ってもらうきっかけを作るガチャとなっていました。
では、なぜ「ガチャにおまかせ」が話題になっているのでしょうか?
まずはそのゲーム性にあると考えます。
何が出てくるかの内容はだいたい(外側から)理解しているが、何が出てくるかわからない。いやもしかしたらレアなものや予想以上のいいものがでるかもしれないという期待感やお得感とワクワクドキドキ感。そしてさらには、出てきたもの以外にはどんなものがあるのだろうと違うパターンも知りたくなる。結果、またやってみたくなる。という心躍る衝動にあると考えます。
そして他には「決めてもらいたい」というインサイトがあるからではないでしょうか。目的としているものの中だったらどれでもいい。自分では選ばないであろうものとの出会い。そこからもしかしたら好きになれるかもしれない。自分に合っているかもしれない。意外と好みだった。等の新たな発見があったり、ガチャガチャで出てきたものはきっと運命だから受け入れられるなど自分が目的としているものが直接選べないところに魅力があるのかもしれませんね。
では最後に「ガチャにおまかせ」のビジネスチャンスを考えてみました。
他にもいろいろなガチャの種類がある中で、コオロギ、バッタ、カイコなどが入っているという「昆虫食ガチャ」なるものがありました。環境負荷の少ないとされている次世代フードに触れるきっかけになりそうですね。
個人的にはチャレンジするにはかなりの勇気が必要かなと思います。昆虫食を食べたことがある人ってどれくらいいるのか気になるところです。
▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。
旅、映画、音楽が大好き。
先日会社でVR体験したのですがあまりの仮想空間っぷりにリアルがリアルじゃなくなる日がきてしまうのではないかと思うくらい衝撃を受けました。それと同時に面白かったのでこれが当たり前の世の中になった時にハマってしまうのではないかとも思いました。
※「ガチャガチャ」は株式会社バンダイ、「ガチャ」は、株式会社タカラトミーアーツの登録商標です。