株式会社博報堂(本社·東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。
※10月2-5日に調査
2023年11月の消費意欲指数は47.4点。前月比は+0.8ptとやや上昇、前年比では+1.6ptと上昇しました。
11月は、前月から消費意欲指数が微増することが多く、今年も前月比+0.8ptとやや上昇し、前年比でも+1.6ptと上昇しました。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(10月322件→11月363件)は増加し、ネガティブな回答(10月888件→11月867件)はやや減少しました。具体的にポジティブな回答では、「(旅行など)出費の予定・欲しいものがある(10月143件→11月170件)」「秋服・冬服がほしい (10月54件→11月74件)」が増加しています。ネガティブな回答では、「年末年始のために我慢(10月9件→11月54件)」が増加した一方、「物価高・値上がり・円安(10月173件→11月143件)」は依然高い水準であるものの、前月より減少しています。
前年と比べると、消費にポジティブな回答(22年11月337件→23年11月363件)はやや増加、ネガティブな回答(22年11月913件→23年11月867件)は減少となりました。具体的にポジティブな回答では、「(旅行など)出費の予定・欲しいものがある(22年11月150件→23年11月170件)」がやや増加した程度で、他に目立って増減したものはありません。ネガティブな回答では、「物価高・値上がり・円安(22年11月199件→23年11月143件)」が、物価高への懸念が急拡大した前年からは減少しています。
年末に向けての節約意識が高まり、物価高への懸念も拭えていませんが、11月らしい旅行や秋・冬物の服への意欲は感じられ、消費意欲は緩やかに高まりそうです。
「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は29.4%で、前月比では+3.7ptと上昇、前年比では+1.1ptとやや上昇し、過去5年同月の最高値となりました。
16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「外食」「ファッション」「旅行」「食品」などの6カテゴリーが、前年比では「外食」「書籍・エンタメ」「レジャー」「食品」などの6カテゴリーが20件以上増加しました。また、前月比・前年比ともに、20件以上減少したカテゴリーはありません。
前月、前年と比べて、「外食」「ファッション」「旅行」「書籍・エンタメ」など、秋らしいカテゴリーを中心に、消費意向が高まりそうです。