株式会社博報堂(本社·東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。
※12月1-4日に調査
2024年1月の消費意欲指数は49.3点。前月比で-6.0ptと大幅に低下、前年比では+1.4ptと上昇しました。
クリスマスや年末を終えた1月は、例年消費意欲指数が低下する月です。今年も前月比は-6.0ptと大幅に低下しましたが、前年比では+1.4ptと上昇しています。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて、消費にポジティブな回答(12月588件→1月408件)は減少し、ネガティブな回答(12月660件→1月813件)は増加しました。具体的にポジティブな回答では、「セールがある・安売り・福袋 (12月26件→1月128件)」が増加したものの、「(新年・正月など)季節的な意欲向上(12月329件→1月114件)」「(ボーナスなどで)金銭的に余裕がある(12月77件→1月32件)」は減少しています。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・意欲がない(12月276件→1月384件)」や「今月までに多く使った反動で節約(12月26件→1月86件)」が増えました。一方、「物価高・値上げ・円安(12月95件→1月65件)」は前月から減少して、2か月連続で100件を下回り、直近1年間で最も少ない件数となりました。
前年と比べると、消費にポジティブな回答(23年1月394件→24年1月408件)はほぼ横ばいで、ネガティブな回答(23年1月867件→24年1月813件)は減少しました。具体的にポジティブな回答では目立って増減したものはありません。ネガティブな回答では、「物価高・値上げ・円安(23年1月151件→24年1月65件)」が大幅に減少しています。
生活者の体感としては物価高の影響が徐々に和らぎ、昨年よりは消費意欲の高まりが期待できそうですが、クリスマスや年末の反動によって、 1月らしく控えめな消費意欲となりそうです。
「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は27.3%で、前月比では-12.0ptと大幅に低下し、前年比でも-1.0ptと低下しました。
16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「食品」「外食」「旅行」「飲料」など13カテゴリー、前年比では「レジャー」「家電・AV」の2カテゴリーが20件以上減少しました。特に「食品」「外食」は前月比で80件以上減少しています。正月のある1月ではありますが、12月に盛り上がっていた食を中心とする意欲は低下し、例年通り前月に比べて多くのカテゴリーで消費意向が落ち着く月となりそうです。