株式会社博報堂(本社·東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。
※1月4-9日に調査
2024年2月の消費意欲指数は42.3点。前月比は-7.0ptと大幅に低下し、前年比では-2.3ptの低下となりました。
例年2月は、年末年始の支出の反動で、1年の中で最も消費意欲指数が落ち込む月です。今年も前月比では-7.0ptと大幅に低下し、前年比でも-2.3ptと低下しています。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(1月408件→2月240件)は大きく減少し、ネガティブな回答(1月813件→2月990件)は大きく増加しています。具体的にポジティブな回答では、「セールがある・安売り・福袋(1月128件→2月7件)」「(新年・正月など)季節的な意欲向上(1月114件→2月45件)」など年末年始に関連する回答が減少しています。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・すでに買った(1月264件→2月339件)」「1月までに多く使った反動で節約(1月86件→2月153件)」が増加しています。
前年と比べると、消費にポジティブな回答(23年2月282件→24年2月240件)は減少し、ネガティブな回答(23年2月1003件→24年2月990件)はほぼ横ばいとなっています。具体的にポジティブな回答では、「(旅行など)出費の予定・欲しいものがある(23年2月144件→24年2月119件)」が減少しています。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・意欲がない(23年2月418件→24年2月476件)」が増加しましたが、「物価高・値上げ・円安(23年2月118件→24年2月59件)」は前年と比べて半減しています。
生活者の体感としては物価高の影響が和らぎつつありますが、年末年始の反動により、例年通り消費意欲の落ち着いた2月となりそうです。
「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は22.5%で、前月比では-4.8ptと大幅に低下し、前年比でも-1.8ptと低下しました。
16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「ファッション」「食品」「外食」「飲料」「スマートフォン・携帯電話」の5カテゴリーで、前年比では「食品」「ファッション」の2カテゴリーで20件以上減少しました。
ファッションや食などへの意欲は前月比、前年比ともに低下し、消費意向は落ち着くことが予想されます。