株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。※3月初旬に聴取(詳細はp.5)
4月の消費意欲指数は45.3点。前月比+0.2ポイント、前年比-1.3ポイントと、前月からは横ばい、前年からはやや低下しました。
4月は例年、3月からの変動が少ない月で、今年も前月比は+0.2ポイントと横ばい。前年比も全体では-1.3ポイントとやや低下するに留まっていますが、属性による差が大きくなりました。性別でみると、男性では前月比+2.5ポイント・前年比+0.3ポイントとなったのに対して、女性は前月比-2.1ポイント・前年比-2.9ポイントと低下。年代別では、30代で前月比-2.0ポイント・前年比-4.2ポイントと落ち込みが大きくなっています。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、「新生活、新年度、新学期準備」(19年4月66件→20年4月34件)、「欲しいもの、出費予定がある」(19年4月80件→20年4月57件)といった意見が前年から大幅に減少。また「感染が不安なので出かけたくない」などの新型コロナウイルスに由来する消費へのネガティブな意見が激増していますが(20年3月17件→20年4月251件)、内訳をみると男性109件・女性142件と女性の方が多く、女性142件のうち子どものいる人が94件を占めています。新型コロナウイルスの流行は、女性やファミリー層の消費にとって大きなブレーキとなりそうです。
新型コロナウイルスに関しては、意欲の減少や外出控え、旅行・イベントの中止、収入減、先行き不安感といったネガティブな意見(251件)だけでなく、「出かけられないのでネットショッピングをしたい」「こんな時だからこそ経済を回したい」といったポジティブな意見(38件)まで、様々な意見が挙がっています。ネガティブな意見のほうが圧倒的に多いものの、指数の低下が大きい女性と30代でも、2019年10月の消費税増税(8%→10%)時ほどには低下していません。
背景として、「服を買いたい」(19年4月61件→20年4月61件)という意見は前年から減っていない、「特に買いたいもの・利用したいサービス」でも前年並みかプラスとなっているものも多いなど、消費したいという気持ちは必ずしもなくなっていないものの、 現実として消費や外出ができる状況にないと捉えている人が多いことが考えられます。
背景として、「服を買いたい」(19年4月61件→20年4月61件)という意見は前年から減っていない、「特に買いたいもの・利用したいサービス」でも前年並みかプラスとなっているものも多いなど、消費したいという気持ちは必ずしもなくなっていないものの、 現実として消費や外出ができる状況にないと捉えている人が多いことが考えられます。
■ 質問項目(質問文)