株式会社博報堂(本社·東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。※8月上旬に調査(詳細はP5)
9月の消費意欲指数は46.7点。前月比-2.8pt、前年比-3.0ptと、ともに低下しています。
9月の消費意欲指数は前月比-2.8ptで、8月に引き続き低下しています。また、前年9月の消費意欲指数は、消費税増税直前で高い指数であったため、前年比でみても-3.0ptの落ち込みとなりました。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、コロナ禍に関連した回答のうち、消費にポジティブな回答は前月から47件減少(20年8月104件→20年9月57件)(以下、西暦略)する一方、消費にネガティブな回答は56件増加(8月320件→9月376件)しています。
詳しく内訳をみると、消費にポジティブな回答では「自粛の反動で外出・買物がしたい/我慢していた消費をしたい」(8月54件→9月27件)、「ボーナスや給付金などで金銭的な余裕がある」(8月57件→9月11件)などの減少が目立っています。
一方、消費にネガティブな回答では「コロナが怖いので出かけたくない/意欲がわかない(8月77件→9月100件)、「コロナで外出・買物ができない」(8月127件→9月167件)などが増加しており、長期化するコロナ禍で、消費意欲の低下が続いています。
特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は22.1%で、前月比-3.8pt、前年比-5.0ptとなっており、消費意欲指数と同様に、前月比・前年比ともに低下しています。内訳をみると、前年と比べて20件以上減少しているのは16カテゴリー中9カテゴリーで、そのなかでも「外食」「レジャー」「旅行」「ファッション」など、外出に関連したカテゴリーが減少しているのが今年の特徴です。また、これらのカテゴリーは前月比でみても大幅に減少しており、シルバーウィークがある9月ですが、「外」の消費への意欲は伸び悩みそうです。