■「企業やブランドの選択基準」に変化あり
・「わかりやすい形で感染対策がされていることがわかる企業やブランドを選ぶ」(85%)
・８割以上は医療従事者への支援や感染対策に熱心な企業・ブランドを選択。
■「ニューノーマル受入れ」vs「コロナ前に戻りたい」
・「元の生活に戻りたい（コロナ前）」と回答した割合は、全項目で50%を超えた。
■今後取り入れたいテクノロジーのトップは「テレワーク」
博報堂生活総合研究所アセアン（以下、生活総研アセアン）はアセアン６ヶ国（タイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、ベトナム、フィリピン）の生活者の意識や行動の変化に関するインターネット調査を７月に実施し、このたび、「新型コロナウイルスに関するアセアン生活者の意識調査」として、調査結果をまとめましたので、お知らせいたします。
調査時点（2020年7月）におけるタイ、ベトナム、シンガポール、マレーシアは、新規感染者の発生が落ち着き、通勤や通学、外食やショッピングなどの再開に伴い、ニューノーマルな生活習慣を取り入れつつ元の生活を取り戻そうとしています。
一方で、インドネシアやフィリピンでは、新規感染者が1000人を超え、命の危険に向き合う厳しい環境が続いている状況です。
今回の調査では、大半の人々が生活の変化を強いられる中で、コロナ対策に従事している医療関係者などに対して貢献度の高いブランドを選ぶなど社会課題にコンシャスな面や、ニューノーマルを受け入れつつも、友人・恋人関係、他人との関係を「コロナ前に戻りたい」とする仲間との交流を大切にするアセアン生活者らしい結果となりました。
【生活意識・行動の変化のポイント】
■新型コロナウイルスによる生活への影響度
・「自分の生活に変化があった」が96%。
・ 87%が「感染の第二波の発生など長期化を懸念している」と回答。
■新型コロナウイルスによる企業やブランドの選択基準
・「医療従事者などコロナ対策に従事している企業やブランドを選ぶ」（85%) や、非接触の体温計やエレベーターなど「わかりやすい形で感染対策がされていることがわかる企業やブランドを選ぶ」（85%)が上位に上がった。更に、「感染対策に関して最新テクノロジーを使用している企業やブランドを選ぶ」（83%)と回答。
■新型コロナウイルスで変化した生活について（ニューノーマルvs.コロナ前）
・気持ちや行動などの項目別に「今後も変化を受け入れたい（ニューノーマル）」と、「元の生活に戻りたい（コロナ前）」の回答を比較すると、全項目で「元の生活に戻りたい（コロナ前）」が50%を超えた。
・「コロナ前に戻りたい」の割合が高い項目：「旅行/レジャー」「友達・恋人関係」「他人との関係」「子供の教育」
「ニューノーマルを受け入れたい」の割合が高い項目：「情報収集」「健康」「家族関係」「食事」
■新型コロナウイルスの影響で今後活用したいテクノロジー
・「今後活用したいテクノロジー」では、「テレワーク」（64%）がトップになった。一方で、前述の質問で、「仕事」は「コロナ前」を選んだ人が60%のため、新しい働き方の模索や、使い分けが進む可能性が高い。
生活総研アセアンでは、新型コロナの生活者に関して各種研究を実施しており、今後の生活者の変化を捉えたいと考える企業の皆さまに向けて、レポーティングサービス（日本語、英語、タイ語）を個別に実施しております。皆さまのお問合せをお待ちしております。
■調査概要
新型コロナウイルスに関するアセアン生活者の意識調査
対象者：20～49歳の男女
調査対象国：タイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、ベトナム、フィリピン
サンプル数：各国300サンプル、計1800サンプル
調査手法：インターネット調査
実査期間：2020年７月10-13日
■博報堂生活総研アセアンについて
2014 年、アセアンの生活者を研究する企業内シンクタンクとして設立、2017 年 3 月タイ現地法人化。
アセアン生活者の洞察・提言を通し、アセアンにおける企業のマーケティング活動をサポートしています。
正式名称： 博報堂生活総合研究所アセアン
英文名称： Hakuhodo Institute of Life and Living ASEAN
所長： Devi Attamimi
所在地： タイ・バンコク市
研究・活動内容： アセアン各国視点での調査・分析、アセアン各国でのフォーラム開催
生活総研アセアン Web サイト: http://hillasean.com/
