株式会社博報堂(東京都港区、代表取締役社長:水島正幸)など博報堂DYグループ4社横断の、動画を使ったマーケティング効果の最大化を目指すプロジェクト「hakuhodo.movie(ハクホウドウ・ドット・ムービー)」は、株式会社ビデオリサーチ(東京都千代田区、代表取締役社長執行役員:望月 渡)の「ひと研究所」と共同で「動画生活者®統合調査2020」を実施いたしました。今年度の調査ではネット動画視聴の購買行動プロセスへの影響・効果に着目。認知から購入に至るまでの購買行動プロセス(購買ファネル)において効果的な動画コミュニケーションとはどういうものなのか、視聴モード/モーメント・尺(動画の長さ)・動画要素・動画ジャンル等の影響を業種別に分析しています。以下、今回解明した主なポイントをご紹介します。
●ネット動画の視聴は、購買行動プロセス(購買ファネル)のあらゆるステップに影響を及ぼしている。
・ネット動画の視聴が認知から購入に至るまでの購買行動プロセス(購買ファネル)においてなんらかの影響を及ぼしていると答えた人は、動画視聴者ベースで3人に2人、調査全数ベースでも3人に1人と一定の割合で存在。この、ネット動画視聴の購買ファネルへの影響は、年齢が低いほど、男性よりも女性の方が強い。また閲覧頻度が高い=ネット動画ヘビー層ほどこの影響は強い。
・ネット動画視聴の購買ファネルへの影響を、購入対象となる商品カテゴリ別でみると、「食品・飲料」「化粧品・美容用品」、「日用品・生活雑貨」「ファッション」で強い。また「音楽」「映像」等、動画そのものと親和性の高い商材でも、この影響は強い。
・生活者の好みに合わせた情報や、信頼できる情報がネット動画視聴前に期待できる、あるいは視聴後に実感されている場合は、購買ファネルへの影響が強い。
・購買ファネル全体に影響を及ぼすネット動画ジャンルとしては、「美容/ファッション系」や「レビュー系」が強く、「CM・広告」「企業アカウント発信の動画」でも高い効果が認められた。
●購買行動プロセス(購買ファネル)のステップそれぞれに効果的な視聴モード/モーメント・尺・動画要素が存在。
・前図と別途、特徴的なこととして、①“暇つぶし”動画はアッパーファネルには効くが、それ以降の購買ファネルにはマイナスの影響。 ②“情緒的な満足をもたらす”動画(ブランディングムービー等)は、ミドルに加えローワーファネルの「購入」において影響が見られ、企業/ブランドとの中長期的な関係構築に貢献することが認められた。
・効かせたいファネルを捉え、良い影響をもたらす動画を配置していく、統合マーケティングコミュニケーションの視点が重要と言える。
(詳細な調査結果が載っている【付帯資料】はこちらをご参照ください。)
hakuhodo.movie及びビデオリサーチひと研究所は、企業のマーケティングコミュニケーション活動への貢献をミッションに、本調査データを用いて企業が持つ個別課題に対応した動画プラニングフローと体制を確立しています。これからも動画生活者を“動かす”動画視聴体験を創出してまいります。
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