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博報堂「会社と私の本音調査」 第2回・新規事業の本音

2021.11.05
#ブランドコンサルティング#リサーチ
経営層の新規事業関与、「会社として」69.3%「自分自身が」49.0%
活性化には「新しい仕組み」「風土醸成」が必要

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・「主力既存事業に危機感あり」経営層・管理職7割、一般社員5割
・経営層の新規事業創出に対する本気度 会社として63.8点 自分自身81.2点
・新規事業に失敗しても再チャレンジできる仕組み「現在ある」25%「重要だ」75%
・「今後の事業は、経済的価値と社会的価値の両立を目指すべき」7割以上

株式会社博報堂(東京都港区、代表取締役社長:水島正幸)の、グループ横断で企業・事業変革を支援するコンサルティングチーム「HAKUHODO X CONSULTING(博報堂クロスコンサルティング)」は、ニューノーマル時代の働き方や組織のあり方を探る意識調査『会社と私の本音調査』を実施しました。第2回レポートでは、自社における「新規事業の創出」をテーマに、会社で働く3つの階層(経営層・管理職層・一般社員)の本音を比較した結果をご紹介します。
(調査時期:2021年2月 対象:全国1,250名の企業勤務者 調査手法:インターネット調査)

【調査結果のポイント】
■既存主力事業に対し、経営層・管理職の7割が危機感。一方、一般社員の4割は「何とかなる」。
・現在の主力事業に対しては、経営層72.6%、管理職層72.4%、一般社員53.7%が危機感を感じている。管理職では「大変強く感じている」が経営層以上に高く、より危機感が強い。
・一方、一般社員の4割以上が「何とかなる」「考えたこともない」としており、対照的な結果に。

■新規事業に自ら関わる経営層は半数にとどまる。しかし創出への意欲は高い。
・経営層の新規事業の創出への関わりをみると、「会社として取り組んでいる」は69.3%だが、「直近5年に自身が関与した」は49.0%と半数に満たない状況。しかし、新規事業創出に対する本気度(100点満点)は、会社としては63.8点、経営層自身は81.2点と、意欲は高い。

■新規事業の創出に向けては、評価制度などの新しい仕組みが不可欠。
・新規事業創出に向けて、自社が「現在取り組んでいる」「重要だと感じる」取り組みを尋ねたところ、特に差分(理想と実態の差)が大きかったのは「新規事業に失敗しても再度チャレンジできる運用や仕組み」(実態24.6%・重要75.4%|差分50.8pt)、「新規事業の評価制度」(実態26%・理想73.4%|差分47.4%)。
・「切磋琢磨し合える風土」「失敗を恐れない風土」など、風土醸成を重視する声も大きい。

■今後、事業における「自社利益と社会的価値の“同時実現”」は当たり前に。
・自社の事業における「経済的価値(自社利益)の追求」と「社会的価値(地球環境保全や社会課題解決)の創出」の優先度は、各層7割以上が「両立を目指すべき」と回答。経営層では8割がそう答え、経済的価値と社会的価値の“ダブルインパクト創出”は、企業の役割として当たり前の時代になったことが分かる。

【調査実施主体のご紹介】
HAKUHODO X CONSULTING(博報堂クロスコンサルティング)
組織開発プロジェクト
HAKUHODO X CONSULTINGは、博報堂が推進するブランド発想の事業変革「ブランド・トランスフォーメーション®」の考え方に基づく企業・事業変革コンサルティング(BXコンサルティング)の先鋭集団です。グループを横断した約300名のコンサルタントの専門性と機能をクロスさせ、共創による事業変革を支援しています。
本調査のテーマである組織変革は、「ブランド・トランスフォーメーション」を実現する重要な要素の一つです。調査を通じて得られた知見は、企業の組織変革の支援に活用してまいります。
調査結果の詳細や、組織変革コンサルティングサービスについては、HAKUHODO X CONSULTING 事務局(h.x.c@hakuhodo.co.jp)にお問い合わせ下さい。
【調査概要】
調査手法 :インターネット調査
調査時期 :2021年2月
調査対象者:全国の100人以上の企業に勤務している人
(※個人事業主、家業手伝い、パート/アルバイト、学生、専業主ふ、無職をのぞく)
サンプル数:1250サンプル
(経営層300名、管理職500名、一般職450名)

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<調査結果の詳細>

●主力既存事業への危機感

経営層・管理職層の7割超が主力既存事業への危機感を感じている。一方で、一般社員の4割以上は「何とかなる」「(危機感を)考えたこともない」と温度差あり。
・主力既存事業への危機感を「大変強く感じている」「やや強く感じている」「感じている」を合計すると、経営層(72.6%)、管理職層(72.4%)、一般社員(53.7%) という結果になりました。経営層・管理職層の7割が危機感を感じており、特に管理職層は「大変強く感じている」も24.4%と高く、経営層以上に危機意識が強くなっています。
・一方、一般社員では「まったく感じていない(考えたこともない)」(23.6%)、「本音をいえば、何とかなると思っている」(22.7%)と計46.3%が回答しており、対象的な結果となりました。

●新規事業創出の取り組み状況

経営層、7割が「会社としては」新規事業に取り組むも、「自分自身」の関わりは半数にとどまる。
・新規事業の創出に「会社として取り組んでいる」のは全体平均で58.0%、「自分自身が携わった」は全体で29.7%。
・経営層でみると、「会社として」は69.3%ですが、「自分自身が」は49.0%と半数に満たず、必ずしも新規事業創出が活性化しているとは言えない状況です。
・しかし、経営層の新規事業創出に対する「本気度」は、会社としては63.8点、自分自身としては81.2点と高くなっており、事業創出への意欲はありそうです。

●新規事業創出に向けた取り組み

新規事業創出のためには、新しい仕組みや、そのための風土醸成が必要だと感じている。
・新規事業創出に向けた今後の取り組みとしては、「新規事業に失敗しても再度チャレンジできる運用や仕組み」「既存事業とは異なる成果指標・評価制度」といった、既存事業とは異なる仕組みの構築を求める声が強くあがりました。また、風土の醸成も重視されています。

●自社の事業の前提 ~経済的価値 VS 社会的価値~

経済的価値(自社利益)の創出と社会的価値の創出を分けて考える時代は終わりに。両立は当たり前、本業を通じた社会的価値の創出を理想とする考えが過半数に。
・会社全体としての「経済的価値と社会的価値の創出」についての考えを聞いたところ、全体の73.2%が、今後は経済的価値と社会的価値の両立を目指すべきだと回答しました。現状で「経済的価値の追求を優先している」人は25.0%ですが、今後そうすべきと考える人は13.4%と、割合が減少しています。
・社会的価値創出への取り組みについては、現状では「利益には結びつかない社会貢献をしている」が46.0%と約半数を占めていますが、理想は「営利事業を通じて社会的価値を創出するのがよい」と53.0%の過半数が回答しています。

>> 本件のPDF版はこちらからご覧ください。

HAKUHODO X CONSULTING「会社と私の本音調査」
第1回 働き方の本音(2021/9/15)
第2回 新規事業の本音(本レポート)
第3回 組織文化の本音(2021/11/18)

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