株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社長:水島正幸)の社内プロジェクトで働く女性(キャリジョ)を研究する「博報堂キャリジョ研」では、これまでも研究をしてきた20~40代の「キャリママ」を含む共働き子ありファミリーである男女に対して、将来・未来に対する意識調査を実施しました。将来・未来に不安や不満を、約8割の人が感じている中で、未来のことを考えて何かアクションを始めている「未来行動ファミリー」に着目し、行動まで踏み込む背景にある価値観や関心があることについての特徴を分析しましたので、結果をご紹介します。
先行きが不透明で、将来の予測が困難な「VUCA時代」と言われるようになって久しいですが、ビジネスだけでなく、これからの未来にどう向き合っていくのか生活者一人一人が考える時代になってきました。ただし、未来のことを考えて行動に移すまでには様々なハードルがあり、不安や焦りを抱えている人も多いと感じます。博報堂キャリジョ研は、今後も生活者の生活のヒントにつながるようなナレッジを提供してまいります。
<調査結果のデータ>
●自分や子ども、親に対する将来・未来の不安や不満を感じている人は全体の8割超と多くの人が不安・不満を抱えている。
●不安・不満はありながらも、未来について考え、何らかの行動を始めている「未来行動ファミリー」は26.2%存在する。
*1 将来のことを考え、行動をし始めている「未来行動ファミリー」とは
「自分の将来・未来」「子どもの将来・未来」「親の将来・未来」のいずれかについて「将来のことを考え、行動をし始めている」と回答した人
*2 将来のことは考えているが、行動をできていないとは
「自分の将来・未来」「子どもの将来・未来」「親の将来・未来」のいずれかについて「考えてはいるが、行動に移れていない」「考えてはいるが、何をしてよいかわからない」「考えようとしているが、先延ばしにしている」と回答した人
*3 将来について考えていないとは
「自分の将来・未来」「子どもの将来・未来」「親の将来・未来」のいずれかについて「考えている余裕がない」「どうなるか分からないので考えても仕方がないと思っている」「考える必要性を感じていない」と回答した人
●考え・価値観に関して、共働きファミリー全体と比較して未来行動ファミリーは「時代に合わせて自分も成長や学習が必要だと思う」という意識が高く、未来に向けて「今をしっかり見極めて行動したい」「できるだけ早く準備をしたい」「必要なことにはお金をかける」という行動的な意識や「人生は自分の行動や気持ちで変えられる」というポジティブな意識を持っている(青枠は差分15pt以上の項目)。
●関心があることについては、共働きファミリー全体は「資産形成」「家事・育児分担」「学校教育以外の子どもの教育」「子どもの体験を広げる塾・習い事」と続く。一方で、未来行動ファミリーは、それらの項目に加え、「サステナブルな商品や方法の家事」にも関心が高め。(青枠は差分が5pt以上の項目)
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