こんにちは。ヒット習慣メーカーズの中川です。
ついこの間新年が始まったと思っていたら、もう2月。年度末に向けてのバタバタも始まり、日々の疲れがたまっている人も多いのではないでしょうか。最近は、通勤中はスマホでニュースやSNSを見て、会社に行けばパソコンを開きメールチェックをし、会議中もノートパソコンとにらめっこと、画面と向き合う時間が増えました。当然、目も疲れてきて、肩こりや頭痛に悩む人もいるでしょう。そんな疲れ目を意識的に休ませる習慣『おやす目』を今回は取り上げたいと思います。
〈「疲れ目」検索数〉
Googleトレンドで「疲れ目」の検索数の推移を見てみると、スマートフォンの普及が急増した2012年から13年にかけて増加し、ここ数年は一定数で落ち着いているようです。この疲れ目に関して、ニュース記事やSNSの投稿を検索してみると、実に様々な解消法が出てきます。
例えば、ホットアイマスクは人気で、使い捨てタイプ、電子レンジで温めるタイプ、何度も使える電気式、香り付きなど多くの種類が出ています。使ってみるとわかりますが、目元が温まるだけではなく、体全体がリラックスするようななんとも心地よい気分になれます。こちらもGoogleトレンドで検索してみると、上昇トレンドにあります。毎年寒くなる11月から2月あたりに検索数が増えるようです。
〈「ホットアイマスク」検索数〉
続いて、目を休ませて耳を働かせる方法が見られます。最近ではオーディオブックで「聴く読書」ができたり、ラジオも人気を呼んでいたりと、画面を見るのを一休みして音声コンテンツを楽しむ人も増えました。お風呂の湯船につかって、電気を消して真っ暗にし、目を閉じて好きな音楽を聴く人も。想像するだけでも、心が休まる時間ですよね。
SNSで「目を休める」というキーワードで検索してみると、「眼鏡DAY」「目を休めるDAY」などという言葉が出てきました。コンタクトを外して眼鏡で過ごすことで、目に負担をかけない日を設けているようです。同時に化粧もしないで肌を休めるDAYにするなど、全身を解放してリラックスさせる人もいました。
このように『おやす目』習慣が広がっていますが、その理由のひとつは、冒頭にお話ししたスマートフォンの普及による目の疲れです。それ以外にも「心のリラックス」があげられるでしょう。目からは様々な情報が絶えず入っているので脳も休まりません。目を閉じるだけでも情報が遮断されて、脳と心を休めてストレス解消にもつながるようです。瞑想をする人が増えているのもそのせいです。また、あえて眼鏡をかけるのがファッションになったり、音声コンテンツが今後広がる可能性も高まっており、ますます『おやす目』習慣が広がっていくことが予想されます。
このように『おやす目』が広がることで、新たなビジネスチャンスが予想されます。
かくいう私は、最近ラジオにハマっています。ラジオで繰り広げられるとりとめのないトークとハガキ職人の珍回答が最高に面白くて。その時間はなるべくスマホの画面を見ないようにしているのですが、ついついSNSとかを見てしまうんですよね。だから、会社から家までの道のりを、ラジオを聴きながらしばらくのんびり歩くのが、とても贅沢な時間だなと実感する今日この頃です。
メーカーの商品開発職を経て、2008年に博報堂中途入社。
クリエイティブストラテジストとして、日々お得意先や社会の課題に向き合っている。折りたたみ椅子を持ち歩き、気になる景色を楽しむチェアリングを実践中。好きな落語家は五街道雲助師匠。
▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。