博報堂生活総合研究所(以下、生活総研)は、15~69歳男女に対して暮らし全般のデジタル化の度合いを調べる「生活DX定点」調査を初めて実施しました。近年、生活のあらゆる分野をデジタル化するツールやサービスが登場しています。本調査によって、生活の各分野のデジタル/アナログ比率は現状どの程度で、また今後どの程度デジタル化意向があるのかが明らかになりました。生活総研では今後も定期的に本調査を実施し、デジタル化で大きく変容する生活者の行動実態を可視化していく予定です。
(生活DX:様々なツールやサービスを活用して生活の各分野をデジタル化していくこと)
●生活の各分野のうち、デジタル比率が5割を超えたのは「情報取得」や「店舗での少額決済」など4分野。
●デジタル比率が3~4割台だったのは「商品の売買」、「読書」や「誰かとのゲーム」、「イベント参加」「会議参加」など8分野。
●残り17分野はデジタル比率が3割未満だが、「ファッション」、「診療」や「旅行」なども1割前後はデジタル化されている。
●全体として情報取得、コミュニケーション、商品売買に関する分野はデジタル比率が高くデジタル化が一歩先に進んでいる一方、衣食住や学び、恋愛などに関することはまだアナログ比率が高い。
【性別での差が大きかった分野】
●全般的に男性は女性に比べデジタル比率の高い分野が多い。
●特にオンラインでの「試着」や「デート」、「誰かとの動画視聴」や「誰かとのゲーム」などで男女差が大きい。
【年代別での差が大きかった分野】
●全般的に若い年代ほど上の年代に比べデジタル比率の高い分野が多い。
●特に「物品売買」や「子供の授業/習い事」、「コンサート参加」、また「漫画を読む」などで年代差が大きい。
●生活の各分野のうち多くの分野でデジタルとアナログを「両方する方がよい(ハイブリッド)」派が過半を占めている。ただし、「旅行」、「ファッション」、「デート」、「恋愛相手との出会い」、「コンサート参加」については「アナログだけに絞りたい」派が最も多い。
●「デジタルだけに絞りたい」派の比率が比較的多いのは「店舗での少額決済」や「レシピを見る」、「品物の売買」など。
【お知らせ】
「若者調査」 全データの一般公開を開始しました
生活総研では2024年1~2月に、19~22歳未婚男女を対象としたアンケート調査「若者調査」を30年ぶりに実施。7月には主な調査結果のニュースリリースを行いました。
そしてこの度、調査の全データの一般公開を開始いたします。
1994年と2024年、2時点の比較によって若者(19~22歳)の意識、行動の30年変化を約3,200項目で追うことができる調査データを無料でダウンロード可能です。
2024年のデータには、1994年調査当時の若者の30年後、今の若者の親世代でもある49~52歳の調査結果も採録しています。
皆さまのお仕事や暮らしにご活用いただければ、幸いに存じます。