消費意欲指数は、9月からの復調つづく。11月としては、過去5年で最高値に。
株式会社博報堂(本社·東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。
11月の消費意欲指数は48.8点。前月比+0.8ptと横ばい、前年比は+5.1ptの増加となっています。
Point 1 : コロナ禍の影響はやわらぎ、消費意欲指数は例年を上回る。
11月は年末年始を控え、消費意欲指数が高まりにくい月ですが、今年も前月から+0.8ptの微増となりました。また、前年11月は消費税増税の影響もあり、消費意欲指数は43.7点と落ち込んでいたため、前年比+5.1ptと増加する結果となりました。
今年の48.8点は、11月としては過去5年での最高値となっており、高水準だった前月の消費意欲が継続しているようです。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、(昨年の増税の影響を考慮し、2018年とも比較)、消費にポジティブな回答では、「買い物をしていない反動・ストレス発散」(18年11月24件→19年11月29件→20年11月62件)が増えています。
一方、前月と比べると「コロナが怖いので出かけたくない/意欲がわかない」(20年10月63件→20年11月43件) (以下、西暦略) 、「コロナで外出・買物ができない」(10月104件→11月62件)など、コロナ禍に関連するネガティブな回答は前月に引き続き減少。コロナ禍の影響はさらに減り、消費に前向きな気持ちが高まっていることがうかがえます。
Point 2 : 「旅行」「外食」など、「外」向きの消費意向が増加。
「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は、27.3%で、前月比+1.0pt、前年比は消費意欲指数と同様に増税の影響もあり、+8.4ptとなっています。
カテゴリー別の消費意向については、前年比では16カテゴリー中「旅行」、「外食」、「ファッション」など11カテゴリーで20件以上増加しています。また、前月比でも「旅行」、「外食」が20件以上増加しています。
消費意欲指数の理由(自由回答)においても、「旅行の予定がある」 (10月22件→11月45件)が増加しており、「外」向きの消費意向の高まりや、GoToトラベル、GoToイートなどの施策の効果も感じられる結果となりました。