株式会社博報堂(本社·東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。※9月2-6日に調査
2021年10月の消費意欲指数は46.2点。前月比+0.6ptの横ばい、前年比は-1.9ptの低下となりました。
10月の消費意欲指数は、9月と同水準で推移することが多く、今年も前月比+0.6ptで横ばいとなりました。しかし、男女別でみると、前月比で男性-2.4pt、女性+3.7ptと大きな差があります。また、前年10月は、コロナ禍の制限緩和が進み、反動消費の影響で指数が過去5年の最高値だったため、前年比は-1.9ptと低下しています。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答は、男性は減少(9月140件→10月120件)しているのに対し、女性は増加(9月174件→10月215件)しています。具体的には、女性では「秋・冬物の服が欲しい」など「季節的な消費意欲(9月39件→10月88件)」が前月から増えている一方、男性は「金銭的余裕がない(9月52件→10月73件)」など消費にネガティブな回答が増加しています。また、コロナ禍に関連した消費にネガティブな回答の件数は7月以降同程度でしたが、10月は増加(7月157件→8月167件→9月165件→10月211件)しています。
全体ではコロナ禍の影響もあり消費への意欲の力強さは欠けるものの、女性においては季節的な消費を中心に意欲の高まりが期待できそうです。
「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は、27.8%で前月比+3.5pt、前年比+1.5ptとともに上昇しました。
カテゴリー別の消費意向は、前月と比べて「ファッション」「食品」が20件以上増えています。これらは主に女性によるもので、カテゴリー別でも女性の意欲の高さがうかがえます。また、コロナ禍の制限緩和が進んでいた前年10月と比べると「PC・タブレット」「書籍・エンタメ」が20件以上増加しており、イエナカ消費への意欲は、前年より高まっているようです。