進行:それでは早速「こそだデータ・トーク」を初めていきます!
今回のテーマは 「パパも気になる!いまどきママの”トキメキ☆“事情」です。
※ここでいう「トキメキ」は、日常生活におけるちょっとしたキュンとした胸おどる状態をさし、恋愛に限った意味ではありません。
「ママのストレスとトキメキ」調査から、約9割のママたちが、育児、パパ、金銭面、家事などで、普段「ストレス」を感じていることが分かりました。9割のママが抱えるストレスの発散先には一体なにがあるのか?パパには言えない、”トキメクあれやこれや”がママにはあるはず!
今回はこのテーマで、無愛想な息子にときめく勝又研究員と、娘の恋バナトークにキュンキュンする児玉研究員が、パパには内緒のママのホンネをじっくりと語り合っていただきます。
それでは、最初のこそだ・データはこちら!
(データtopics)
■「子供はかわいいけど、育児はストレスも多いと感じますか?」に、「よくある」と答えたママは53.1%。
■その原因の1位は「同じことを何度言ってもまたやる」、2位は「やめなさいと言ったことをやめない」、3位は「部屋を散らかす、汚す」で、子どもたちが一度で言うことを聞かない状態に悩まされているママは多い。
【勝又研究員】
ストレスを「よくある」と答えたママが53.1%というのは納得の数字ですね。私も子どもが保育園児の頃はまさに同感。特に長男が小さい頃にはストレスを「よく」感じていました。
今の子育てママたちが幼児期だった頃を考えると、兄弟数も少なく近所や親せきの子どもの面倒を見た経験もほぼないんじゃないでしょうか。「小さい子どもは手がかかるもの」、ということを情報としては知ってはいるものの、体験・経験としてはないのでしょうね。
もっと言うと、昨今働くママが増えていますよね。仕事上では同じ失敗を繰り返すなどはありえない『カイゼン』が常識の職場と、同じことを注意しても繰り返す子どもとの家庭はギャップがありすぎて、それがストレスを生み出す要因にもなっていると思います。
【児玉研究員】
働くママが増えてる背景とも重なると思うけれど、いま世の中には全般的に生活そのものを、“効率よく・段取りよく・時短” するモノ・サービス・情報があふれていますよね。仕事の効率だけでなく、なるべく手間のかかる家事などを軽減しようとする人が増えていると思います。そんな中、育児だけは効率よく、段取りよくと自分の思い通りにはならないので、その分ストレスに感じやすくなっているんじゃないでしょうか。
【勝又研究員】
それ、分かります。「やりなさいと言ったことをやらない」「なかなか寝てくれない」なんて、自分の思い通り、設計通りにならない最たるもので、効率や段取りとは正反対。私も子どもたちが小さかった時に感じたストレスポイントと重なっています。ただ私自身は、生後半年位から復職して朝夜計3時間位しか子どもと接しておらず、いわゆる「子どもとベッタリ」の生活ではなかったから、そんなストレスも「たまにある」感じ。
それよりも日常育児に参加しない夫へのストレスが「よく」ありました(笑)
【児玉研究員】
そうそう!「同じこと何度言ってもやる」「やめなさいといったことをやめない」「部屋を散らかす、よごす」はまさに非効率の極み!更には、程度の差はあれ、この3つの項目は子供だけでなく夫にも当てはまったりするので、ママのストレスはさらに倍増!となるんだと思います。
進行:ご自身のお子さまはどうですか?勝又さんは中学生の男の子と小学生の女の子、児玉さんは小学6年生とお二人ともお子さまは大分大きくなっているので、ストレスの感じ方も違っていたりするのでしょうか?
【勝又研究員】
確かに幼児のころとは大きく変化していますね。
今、子どもは2人とも10代ですが、「注意したことが響いているか分からない!」ことが最大のストレス。表面的には改善されても、心の中ではどう思っているのか。。。
小さい時は目に見えることにストレスを感じていたけど、今は目に見えないことに感じる、『ストレスの闇』が深くなっているのかも。。。児玉研究員もそういうことはありませんか?
【児玉研究員】
私も『ストレスの闇』、よくわかります。
「同じことを何度言ってもやる」「出しっぱなし、散らかしっぱなし」については、本当に日々の繰り返し。
つい娘に「何度言っても変わらないのは、強い意志があってやっているのか?どうなんだ?理由を述べよ!」とつい詰めてしまうことも多々。本人は、悪気なくやっているのをわかっているのに詰めてしまうので、自分の意地悪さ加減に嫌気がさすこともあって、ちょっと落ち込んでしまうことも・・。
【勝又研究員】
まさに、闇ですね。イラッとくると止まらないですもんね。
データにも上位に上がってきていますが、「すぐに口応えする」「話がしつこい」なども、10才になる娘にもあてはまります。でも、その娘の態度や口のきき方は自分にそっくり!なので、自分が感じたストレスの原因は、つきつめると自分ではないかと・・・。ブーメランとなって返ってくる、という状態で発散のしようもなかったりしています(笑)
【児玉研究員】
うちの娘も変に学習能力があがってきているので、「お母さんのいつものが始まった」と言う感じで嵐が去るのをひたすら待つ・・・みたいな低体温的な態度を取るんですよ!なので、こちらとしては余計ストレスが溜まる!それでこちらがさらにヒートアップして、ちゃぶ台をひっくり返すみたいな状態にになってしまったり(笑)
最近は、中途半端な一般論で叱るよりは、「家が快適な空間にならないのが嫌なので、よい空間づくりに協力してほしい」など、注意というよりは協力要請にしたり、「今これをやっておくと、次の日はその時間で、もっとやりたいことができるよ」と、本人にとってもお得感がある形で言ってみたりと試行錯誤しています。効果あるのは1、2回だけですが(笑)
とは言え、ストレスはそうそう減らないので、自分の忍耐力が1上がった!ティロリン♪と妄想してストレスを自分で軽減させてみたり、と色々やっています。これも余裕ないとできないですが(笑)
進行:子どもの年齢が上がっていく分ストレスも軽減されると思いきや・・・「ストレスの闇」が深くなるとは驚きです。一方、ストレス解消法や子どもへの言い聞かせも発想力やクリエイティブ力が発揮されていてさすが!
続いては、いよいよ「トキメキ事情」に入っていきます。
(データデータtopics)
■「あなたの生活の中に、トキメキは必要ですか?」に、「はい」と答えたママは89.9%と大多数。
■トキメキを感じる相手は、1位2位は「息子」(44.4%)と「娘」(39.7%)。
■ストレスの原因第2位だった「パパ」も4位(24.0%)に登場。
■気になるのは、「パパ以外の一般男性」が20.5%と、「パパ」に次いで挙がってきている点です。
■パパときめくのは「子どもと楽しそうに遊んでる時(69)」「家事や育児に積極的に手伝ってくれた時(31.2)」
【勝又研究員】
あらためてトキメキを調べてみたら、「期待や喜びで胸躍る状態のこと」だそう。
「トキメキを感じる」5割未満に対して「トキメキが必要」と感じたママが約9割でということは、現状は日常に追われているママであるけれど、まだまだこれからの生活に光を見出している、ということですよね。
このデータ結果を見て、現代のママたちには、まだまだ「女子である!」という心意気を感じました。
【児玉研究員】
なるほど。そういう見方もできますよね。私は些細なママの欲求の表れと見ました。
約9割の人が“トキメキは必要と答えているのと、冒頭のストレスを感じているママも9割というのが、すごく相関があるのではないかなと思います。日常が忙しく追われているからこそ、ちょっとした元気になれる“素”が欲しい。ちょっとでも嬉しいこと、心踊ることがあれば、頑張れると思うママが多いのではないでしょうか。
あと、子供の次に、「有名人・タレント」というのも納得!
私も例にもれず、アイドルや俳優さんなどたくさんのイケメンにハマりました(笑)程度問題はありますが、憧れのタレント・俳優さんにキュンキュンしているだけであれば害もリスクもないので、ストレスの多い毎日の中での一服の清涼剤のような存在なのではないかと思います。
パパは素敵だと思う反面、イラっとさせられることも多いし・・・(笑)
【勝又研究員】
何だか、パパ辛いですね(苦笑)
一番のトキメキ対象であったパパにトキメキを感じないということは、パパは既に“追われている日常“の一部で、“期待”や“喜び”の対象ではないんでしょうね。逆に考えると、パパの項目の中であがっている、「子どもと楽しそうに遊ぶ」「家事や育児を積極的に手伝ってくれる」という姿は、もはや“非日常“なのかもしれません。
進行:ずばり!お二人のトキメキポイントを教えてください。
【勝又研究員】
やはり、私の一番のトキメキ対象も息子ですね!
息子はとても愛想がない、いわゆる塩対応なんですが、「ありがとう」と表情を変えずに言ってくれると、ちょっぴりときめいちゃう。小さい時に「人の目を見てありがとうと言いなさい」と、それこそストレスを感じながらも言い続けたことが今のトキメキに繋がっている・・・。しつこく言い続けて良かった。
進行:男の子ママは、とにかく息子への熱い愛が印象深いですよね。なぜでしょう?
【勝又研究員】
私の場合、女系家族かつ女の子と遊ぶことが多かったので、愛想がない男子に接したことがほぼなかったことが理由かなと思います。10代の時に運動部のマネージャーでもやっていない限り、無愛想男子に「ありがとう」なんて言われることってないですしね。そんな未知の10代マネージャー体験を、40代にして、息子で追体験していたりするのかもしれません。
【児玉研究員】
息子がトップにあがってくるのは、納得ですね。うちは娘ですけど、保育園時代、男の子のママが迎えにいったときに、1000年も会わなかった恋人に会えたように息子を抱きしめているのをみて、女の子ママは羨ましい半分、そこまではないよね~っとよく話していました。
もちろん娘も可愛い、トキメク時もありますが、小さい頃からパパに関してはライバルですし、小学校中学年くらいから急にませてきて無条件に“かわいい”“トキメク!”という感じではなく、友達といった感じの方が近い気がします。そこが男女の差なのかもしれません。
進行:ママと娘の”お友だち感覚”は、一方で男の子ママたちの憧れだったりするようですね。
【児玉研究員】
そうみたいです。確かに母と娘じゃないとできない会話が増えてきています。
娘が高学年になって、好きな子ができたりして、その恋バナで、二人でキュンキュンしたりしています。最近は、寒い日にやや薄着で登校してしまった娘が、好きな男子からパーカーをかりてずっと着ていたのが嬉しかった~、といった話しにキュン♪としたり。好きな男子の相談を隣の席の男子にしていたようなのですが、その男子が結構真剣に相談に乗ってくれる話しでキュン♪としたり。
大人になってからの恋愛と違って、ピュアで甘酸っぱいので、こちらまできゃーきゃーしてしまいます。
【勝又研究員】
かわいいですね。うちの娘はまだ恋バナはないから、これからが楽しみ!
10歳の娘のキュン♪とするポイントは、出張や残業が続いてあまり一緒にいられない時間が続くと、一人の時間に手紙を書いたり工作を作って鞄に入れたりしてくれること。それを通勤途中や会社で発見すると、ママがいない間にそんな健気なことをしてくれたんだと“胸がキュン”として涙が出そうになります。
10歳でもさすが女子、親のトキメキポイントをしっかりと把握しているんですよね。
【児玉研究員】
勝又研究員も、これからもっとママと娘だけの特別なお楽しみが増えると思います。
2017年の流行語大賞は「インスタ映え」でしたが、うちもまさに母と娘の去年のブームでしたよ。娘と一緒に体験したものを二人で角度違いの写真を撮って盛り上がったりして。先日、ハロウィンのスイーツアフタヌーンティに一緒に行ったのですが、全体写真、個々のスイーツ写真などを、きゃーきゃー言いながら撮って盛り上がったりしました。10代、20代のときに友人たちとやっていたことを、娘と改めて追体験できる楽しさがあるのかもしれません。
進行:勝又さんも児玉さんも、子どもを通じて「青春時代の追体験」でキュン♪としているところが面白い!世の中のママの意外な共通点かもしれませんね。
それでは、今回のテーマの最後です。お二人に「なぜ、多くのママがトキメキを求めているのか」「究極のトキメキとは」の2つを伺ってみました。
【勝又研究員】
子育てママは、常に家族の日常をつつがなく回す、更には仕事をしているママは、仕事の時も周りに迷惑をかけずにこなすことを責務と考えていることが多いと思います。日常においては常に“安定”を求められていると。
“トキメキ“って、そんな毎日とは真逆にある非日常的な“冒険”だったりするのではないかと思います。
育児、家事、仕事、・・・、現代のタスクに追われているママたちにとってつかの間の“トキメキ”は、日常を乗り切るために必要なことなのだと思います。
【児玉研究員】
“忙しさ”と“空気を読まなきゃいけない、外しちゃいけない、嫌われちゃいけない人間関係”の中で、ママたちにとって、”トキメキ“はちょっとした息抜きだったり、頑張ろうという気持ちにさせるためのやはり大事な“エッセンス”だと私は思います。
朝ドラを見る余裕や高級家電を利用することなど、ささやかな日常のQOLをあげて過ごすことが今の理想のライフスタイルであって、ドラマチックな日々ではない。それはそれで素敵だけど、意地悪な言い方をすればつまらない。
安定している、ささやかな日常こそが大事なんだ、という風潮だからこそ、ワクワク・ドキドキする”トキメキ”が求められるのだと思います。
【勝又研究員】
究極のトキメキは、『毎日がトキメキ』かなと思います。
育児、家事、仕事あらゆる場面でトキメキを感じることができると、全てのタスクが楽しくなる。自分が全てをやらなくてはと気負わずに周りの人に任せてみると、もうちょっと“毎日”を楽しめるのかなと思います。
【児玉研究員】
私も!「毎日、何かにときめいている」が究極のトキメキだと思います。
“ワクワク、ドキドキ、素敵”と感じられるのは、その人・モノ・コトに対して、自分がいいと思う何かを“発見”ができているから。いつも新たな発見がある、毎日何か素敵なモノ・コトに出会えれば、毎日がとても楽しいものになるでしょうね!
進行:最後はお二人とも共通の回答でしたね。”毎日がトキメキ”・・・日々お子さまにキュン♪としているお二人でも”毎日のトキメキ”が最高の御褒美ということは、トキメキの賞味期限は短いみたいですね。日常でも非日常でも、ワクワク・ドキドキが常に毎日連続して起こる、それが『究極のトキメキ』だったりするようです。
こそだデータ・トーク第8回はこれにて終了!
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